119話
話が終わり、こちらの馬車に戻る途中。
何やら林の中で気配がする。
何もいないと一度は確認した場所なんだが。
不審に思い少し林に入る。
『ご主人様ぁ、やめた方がいいですぅ。』
何でだよ?不審者や魔物だったら大変だろ?
『不審者でもなんでもないですぅ。料理人の少年が恋人と交尾してるだけですから邪魔しない方がいいですぅ』
あ、そうなの?それは邪魔しないほうがいいな。
まあ確かにこの辺は朝露も見回っているし不審者はいないか
『あの二人なら見回りの途中でじっくり交尾を観察してますけどぉ』
コラ!、きちんと警備しなさい!
『は、はい!』
『申し訳ありません。少し珍しくって』
念話で言い訳が入る。この世界外でしかできないんだからあんまり覗いてやらないように。
そそくさと警備を再開してくれたようだ。
サトリグッジョブだけどあとでお前いじめられるよな。
『ご主人様のフォローがあれば大丈夫ですぅ』
お前のフォローはお菓子でいいけどあの二人は大変なんだよ。主に理性的にな
まあそれ以前に美少女のいるところに戻るのは困るんですけどね。
今度からかってやろう
さて戻ってきて気を取り直す。
「で、どうだったんだ?」
『二つ分かったことがありますぅ。一つはエレナって女性は転生者でしたぁ』
「何かもうこれだけいると目新しさも感じないなぁ」
『ていうかご主人様がおかし過ぎるので他の転生者が一般人にしか見えないですぅ』
失礼な、平凡な一般人を目指しているのに。
『後もう一つはあの人、人間じゃないですぅ』
なに?どゆこと?
『ラミアが人間に擬態してますぅ。だからラミアに襲われるんですねぇ』
え?ってことは魔物に転生したってことなのか?どうなってるんだよ?この世界の転生システム?
帰ってからアルケー様を呼び出して詳しく確認しよう。
『結構苦しんでるみたいですよぉ。ご主人と同じ異世界の感覚とラミアの欲求の板挟みのようですぅ』
「ラミアの欲求ってなんだよ?」
『食肉ですねぇ、特に童貞のタマタマが狙われていますぅ』
こわ!え、そんな人のところに近寄ったの?
『そういえばあの女ご主人とはあんまり目を合わそうとはしなかったにゃ』
『ですねぇ。女性やもうタマタマの無いメンバーとなら大丈夫のようですけど、ご主人様は美味しそうに見えてたみたいですよぉ』
貞操帯作っとこうかな。でもそこまでする必要もないか。
『それでぇ、ラミアに襲われる理由ですけどぉやっぱり食人をしていないということが関係しているようですぅ』
どゆことだ?食人をしていない?
『ラミアは繁殖期にクイーン種が男を襲い精子を千切り取りますぅ。で本来は残った肉体はそのままお食事になってしまうんですぅ』
ほほう、じゃあカインさんたちは食事にならなかっただけ運がよかったってことだな
『でも大元のグランドマザー種には許しがたい行為らしいですぅ。男を襲い種を増やすことがクイーン種の存在意義のようですからぁ』
「なるほどね。一家の裏切り者になってるからラミア全体に指名手配されているようなものってことか」
『じゃあご主人、どうするにゃ?ラミア自体を根絶やしにするしか方法はにゃいと思うんだけどニャ』
「そうだなぁとりあえずはラミアの大元であるグランドマザー種の駆除と行くか。代変わりするなら娘というカテゴリーからはずれて少しは攻撃も収まるだろうしなぁ」
『そんなん探すの大変だニャ』
「まあ芋づる式にいこう。次に出てきたラミアの意識を読んでクイーンの場所の特定。クイーンからはグランドマザー種の特定。そうすればたどり着けるだろう」
『あのーそれサトリがするんですかぁ?』
「当たり前だろ。お前以外に高精度で即座に必要な情報を吸い出せる奴なんてそう居ないんだからな」
『そこまで期待されているならやってあげることもやぶさかではないですぅ』
ちょろいなこんな見え透いたお世辞で引っかかるんだ。
じゃあ明日からサトリの戦闘訓練もメニューに入れといてな。
『ムースの為なら仕方ないですぅ』
お前は馬か。餌ぶら下げられるとヤル気出るのな




