115話
目撃地点にやってまいりました。
クロエさん曰くは大体追い詰めても路地裏から忽然と姿を消したりとかが多くなかなか捕まえられないんだそうだ。
スキルの悪用だよなぁ。
おそらく物陰に隠れスキルで自分の逃げる映像を流す。であらかた固まってきたところで路地裏に入って映像を消し自分は追手の無いところを悠然と逃げる。
多分そんな感じなんだろうね。
残念ながらこの世界に警察犬はなくこういう捕り物は町に常駐する騎士が行うようなのでそれは仕方ないことかもね。
という訳で今回は捕らえた実績のあるダーキニーとサトリのコンビを召喚。
ダーキニーはキツネ姿なのでこの世界初の警察犬である。
『犬扱いは不本意です』
『またまたぁ、喜んでるくせにぃ』
『サトリ、この任務が終わったときがあなたの命の尽きるときです』
『照れ隠しが恐いですぅ』
相変わらず楽しそうだなお前たち。
さっさと探しに行くか
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目撃地点までやってきた。
ここからはダーキニーとアンバーに任せようと思ったのだが
『ご主人様、探す必要もありませんわ』
『あの男逃げる気ってにゃいのかにゃ?』
なんか二人ともやる気がない、どした?
理由を聞いてなるほどヤル気が無くなるわそれは
とりあえずみんな揃ってそこから移動。
元のキャラバンのところまで戻ってくる。
「どうしました?何かありました?」
クロエさんが心配そうに聞いてくる
「何もないですよ、無事完了です」
その返答に不思議そうに首をかしげるクロエさん
まあ答えるより見てもらいますか。
そういって案内する。先はその館にある地下倉庫。
元々は食料庫用に作られていたらしい。今はあまり使われていないらしく
置かれているのはワインとかの酒類。それとあとはカボチャと豆類の備蓄用だけ。
ただそれでも潜むには便利だよね?
地下室の扉を開けるとそこには簀巻きにされたゴンサロがいた。
ただの簀巻きではなく厳重に亀甲縛りにされ簀巻き、亀甲縛りというフルコースである。
ダーキニー達はここに潜んでいることを早々に察知していたので少し遠回りで戻ってくる間にさっさと捕縛していてくれていたのであった。
てかほかの縛り方はないのか?
『これが荷物運びに最適な縛り方ですから』
そもそも女性縛り用ではなく俵運び用の縛り方だとのこと。
ダーキニーはもともと稲荷眷属神なので米運び用の縛り方を熟知していたのである。
まあどっちにしても男が亀甲縛りされているのは見ていたくないものなのでいいんだけどね。
あれ?前にハヤグリーが縛られていたのもこれだったけどまさかあれ縛ったのお前か?
『あれはマユーリーです。ご主人様の為にいかに淫靡に縛るかと教えを請われましたので』
やっぱり元凶じゃないか。うちの神将は何やってるんだか
「お久しぶりですね。ゴンサロ」
クロエさんの言葉には棘がある。まあもっとも足蹴にしているので全体的に棘があるんだけどね。
「やあ、クロエ久しぶりだね。相変わらずうつくし・・」
言い終わらないうちに口を蹴られるゴンサロ
「私の許可なく喋らなくていいです。声すら聴きたくないのですから。」
今まで聞いた中で一番冷たい声で彼女は続ける
「あなたが声を出すのはこの質問に答えるときだけ。持ち出したお金、証文はどうしました?正直に答えてください」
「ああ、お金は使ってしまったよ。証文はそうだね、ある場所に隠してあるんだ。大事なものだからね」
『嘘言ってますぅ。お金を使ってしまったのは本当ですけどぉ、それ以外には価値がないと思って暖をとるために燃やしてしまったようですよぅ』
だそうだ、伝えてあげると。驚いたような顔をするゴンサロ
対してクロエさんは呆れたように。
「そうでしょうね、あなたにとっては何の価値もない書類ばかりです。但し我々にとっては必要なものもありましたけれどね」
『ご主人様ぁ』
クロエさんの言葉を聞きゴンサロの感情を読み取ったサトリが伝えてくる。
まあそんなこともあるのかね?
彼のスキルは映像系なので捕縛されている今何もできない。そのままクロエの部下に連れられて警備騎士の詰所へと引っ張って行かれた。
不思議なことにあきらめた表情じゃないんだけどね。とりあえず簀巻きは解かないように伝えておくか




