114話
「でもこんなに仕入れて売れるんですか?」
結局一人で収納しクロエさんと事務所にいる。
買い物に行くといっていたミュゼたちも一緒である。
まあ明日の予定まではしっかり詰めておかないといけないからね
それにしてもあの海ホタルの量はちょっと異常である。
あれを捌いて食べるだけで一苦労だしうまく処理できるのか心配で聞いてみた
「それは問題ありません。実は海ホタルの依頼主は王立魔導研究所なんです。何でもあればあるだけということでしたので全部売れますよ」
「そうなんだ、何か聞いてる?」
ミュゼに振り向き聞いてみる。首をかしげ少し考えてから何か思い出したように言う。
「そういえばお姉様が何か言っていた気がします。発光するものって何があるのかな?って。そのときは何のことかと思っていたのですがこれの発光器を集めるんでしょうね」
王立魔導研究所は今トップにいるのはジョアンナ様である。まあ名誉職みたいなものだろうけどな。
というかあの人に本当のメインを任せた方がかなり科学技術が発展すると思うんだけどどうなんだろう?
今度会ったらそこんところも聞いてみよう。
「殻はそのままナイフに加工できますしね。意外と無駄にはならないんですよ」
ならいいいか。運んで無駄になるならいやだけどね。
「実は海ホタルがいなくなってからすごく大漁続きなんですよ。おかげで予定外に海産物の仕入れが多くなりすぎてしまってどうしようかと思っていたんです」
そういえばこのキャラバン一つだけ真っ黒な箱の馬車があったと思ったらどうやら冷蔵馬車のようだ。
といっても機械式ではなく魔法式。氷魔法を使える人間を二人配置し移動中に魔法で冷やすというものらしい。
因みに先ほどの冷蔵倉庫は魔石で冷気を出していたらしい。
冬山の魔物や水生魔物などの魔石からでないと冷気を生み出せないらしいのでなかなかに高いものだとのこと。大変だねぇ
俺の収納は劣化はしないけど冷やすとかはできないからなぁ善し悪しだね。
「ねえ?大漁続きって言ってたけど」
ファムが耳打ちしてくる。
「貴方、海竜召喚とか言ってなかった?あれそのままなんじゃ?」
「え゛」
あれ?レビアタン召喚してどうしたっけ?確か七海がボロボロで泣きながら帰ってきて慰めて、
まさか放置しっぱなし?最近召喚していたのみんな人型なんで自分で用事終わったら召喚解除してくれるから忘れてた。
召喚リストを確認してみると召喚中表示のままでした。
するとこの大漁はレビアタンが追い込み漁をしてくれてたってことか。とりあえず召喚解除しておく
「あはは、もう大丈夫」
「お説教はあとでね」
ファムにジト目で睨まれてしまう。いいじゃん結果オーライだよ
その時ノックの音がしてクロエさんの部下が入ってくる。
何やら真剣な面持ちで耳打ちする。すると先ほどまであったクロエさんのリラックスした雰囲気が一変する。
「すぐに空いている人員を動かして。ああ、カイン達はまだ戻ってきてないのね」
何やら手配をうけ部下の人は出て行く。その後こちらに向き直り
「ごめんなさい、貴方たちにもう一つお願いしたいことができてしまったんですけどいいかしら?」
真剣な面持ちである。
「人を一人捕縛、いえ探してきてほしいのよ」
「捕縛って・・」
そういって一枚鞄の中から紙を出す。ん?なんだ手配書?
その中には見たような顔が書いてあった
「あ、ゴンサロ!」
ドロシーが声を出す
またこんなところにいたのか?でも何で一隊商の女主人がこんな結婚詐欺師を?
って、待てよ。確か豪商の一人娘に結婚詐欺を働いたってことだよな。
そして目の前の女性はこのキャラバンを率いるには少し若すぎる気がする。どう見ても二十代前半って感じなんだけどもしかして・・・
「まあ隠し立てする必要もないわ。この男の手配容疑、結婚詐欺に引っかかったのは私なのよ」
あっけらかんと言われてしまう、でもこちとら13歳の少年少女集団どういう表情をしていいのかわからない。
「まあ起きたことはしょうがないのよ。縁談来なくなっただけですし、仕事は面白くなってきているからね。でもあの男はちょん切ったうえに火あぶりにしなきゃ気がすみません」
「ちょん切るの?!」
「まあ当然でしょうね」
「女の敵ですし」
「任せてください、捕まえて縛り首にしましょう」
うーん、うちの娘さん達もマジで怒っているのかね。ていうか結婚詐欺で縛り首はないと思うんだ。あ、火炙りもね
しかも人がしゃべってない間にドロシーがトントンと話を進めてしまい結局今から目撃地点に行って捕獲作戦となってしまった。
まあ一度捕らえた実績がありますしね。問題は逃がさない工夫かも知れないな。




