1170話
それから一時間ほどラグーナ伯爵は変更を迫ってきたがこちらは譲る理由もないのは説明した通りなので話し合いは平行線に終わった。。
だってね、結局峠の急な道作っても馬が登れないとどうしようもないんだよね。
よしんば登れたとしても相当遅い速度になるし下りも下りで馬にはとんでもない負担である。
そりゃ確かにラグーナ伯爵領はヤパムに比べりゃ豊かだし農産品も豊富。
そう言う面ではつなげてもいいんだけどね。
まあ単純に彼が嫌いというのがあるのでしょうがないのである。
ラグーナ領とヤパムで入っても資金力に差があり過ぎる。だからこそもともとこの地への街道が細々とした山道しかないのである。
ヘルマン領もまあそれなりに山越えだけどこちらは比較的友好的に物資に人材の往来があったみたいなんだけどね。
それを金の生る木が生えたとばかりに街道を通せというのは虫の良すぎる話。
そういや本来のこの地の後継者だったうちの父と同い年の先代とやらも事故にあったのはヘルマン領へと向かう途中のことだったみたいだし疑念は尽きないのである。
まあ流石にこの世界検死も何も何もせずにとっくに土葬ですからね。
今更穿り返しはできないけど疑わしきは距離を置いた方がいいのである。
「ご主人様、塩でも撒いておきましょうか?」
ラグーナ伯爵が出て行ってからフランが言う。なんでそんなこと知ってるんだよ?
てかその塩は俺がお金出して買ってきた美味しい塩だからやめてください
どうせするなら岩塩投げつけるわ
「まあお前が怒るのはわからんでもないけどな。てか情緒豊かになったなぁ」
「ご主人さまの為です。能面のような女では夜伽も楽しくないでしょうから」
「お前と夜伽は100年は確実にないけどな」
気を抜けばこれを入れてくるのさえなければねぇ
まあそんな冗談は兎も角俺も先に報告書を見ていなければ怒っていただろう
ラグーナ伯爵は現状財務状態はB-
少し健全性が足りないといった感じ
収入自体は問題ないんだけど支出がね。
見栄を張りたがるというかいらない支出が多く子供は庶子を含め7人である
まあうち二人の庶子は認知していないようだけど細々と仕送りはしているみたい。
因みに認知していない子供のうち一人の母親はジャンヌと同い年である。
ないわー、伯爵程度の財力でそんなことはねぇ
まあ用心棒を雇う頭はあるみたいだし、それなりの後ろ暗いこともあるんだろう。
それを匂わせながら交渉ってのが悪手と気づかんのか俺みたいな餓鬼程度となめてかかってきたのか。
「まあ彼は要注意だな。なんならあとで朝露でも潜入させてみるかな。あ、フラン、お前があの男調べに行く?」
「お断りさせていただきます。私の初めてはご主人様に捧げる予定ですので他の男と褥を共にするつもりはございません」
「いや、俺はお前の初めてをもらうつもりはない。ってかそういう機能つけてないだろ?」
「ですからほかの男とというつもりはないと申し上げております。機能をつけられた後の初めてはご主人様にお捧げ致します」
「うーん、まあそういう意味な・・・。あ、機能をつける許可は出さないからな」
「ちっ!気づかれましたか」
舌打ちするフラン。
危ない、曖昧な言葉で終わらせると機能追加許可って意味でとるつもりだったからな
というかいくら精工でもお前たちはバイオノイドなんだからそんなの大人の人形にしかならんわ
俺はせめて生身と相手したいんだよ
「ご主人さまの記憶データからとっても気持ちいいものが作れるらしいのですが?」
俺の記憶を石人形にバックアップさせてるのって失敗だったかな?




