第63話 お誘い。
幸いな事にここ最近は友達も増えて中学の時のボッチ時代の事を思い返せば嘘みたいな日常が続いている。
友達と他愛もない話で盛り上がってワイワイと騒ぐ学校生活。
しかし表があれば裏がある様に楽しい学校生活を送る裏でどろどろとした大人の影は確かにそこにある。
この国ではバグなんて良くわからい超能力まがいの力を大真面目に研究してる人達がいてそれの実験にほぼ無理矢理つき合わされている人達も密かにいたりする。
平和に見えるこの国も少し外に目を向ければ戦争している別の国が沢山あっていつそんな国の巻き添えを食って平和が脅かされるかなんて誰にも解らない。
そのもしもの時の為の武力調達の一環で外国から兵器を買ってもしもに備える。
僕等の存在もそんなもしもの時の為の備えの1つなのかも知れないとか最近は本当に色々考えてしまう訳だ。
とまぁ色々とごちゃごちゃ考えていた訳だがここ最近では滅多に1人になる事も無くなったけど長い学校生活の中で全く無いなんて事は無く暇潰しに校舎をブラブラと歩いている時に見知らぬ女子生徒に突然話しかけられたのだ。
「ヤッホー鳴海君!今少し良いかな!?」
「えっと…誰…だっけ?」
「あぁ!ゴメンゴメン!私6組の花望芽郁だよ!よろ〜」
彼女は軽い口調で自己紹介して来た。
話し方からも分かるように僕の苦手なタイプの女子だ。
陽キャ系のギャルは今も変わらず苦手だ。
空音と阿久利さんに朝咲さんと言うギャル3連星が友達でも苦手な物は苦手なのだ!
しかしそんなギャルが僕なんかに何の用だろう?
多分初対面の筈だしますます解らない。
しかし次の彼女の言葉でそんな疑問は消し飛んだ。
「私もバグ試験体の覚醒組なんだ!仲良くしよ!」
「へ…?ちょっ!?」
いきなり何を口走ってるんだ!?
僕は周囲をキョロキョロとまさしく挙動不審に確認してしまう。
「あ〜気にしなくていいよ!こんな話ただの厨二病って思われるだけだし〜」
「いや…それはそれで嫌だけど…」
「アタシさ!先生達から君達を呼んで来るように言われてるんだ!」
「先生…?先生って誰?」
「先生は先生としか言いようが無いよぉ〜!あっ!学校の先生じゃなくてバグ試験体の研究とかしてる先生ね?」
「お…おう…。」
つまりはあの社会人風な女性2人組の知り合いか?
この女子は…?
「君と光沢君とついでに雪坂さんの3人に来て欲しいらしいよ?」
「え?空音も…?どうして?」
「彼女色々と知りすぎてるでしょ?同行してもらった方が良いと思うよ?」
「え?でも空音は…」
「雪坂さんも何れ私達と同じになるかもだし遅かれ早かれだよ、それに私は善意で言ってるんだよ?断らない方が良いと思うなぁ〜」
「……わかったよ…」
「じゃコレ!私のIDだよ!よろ〜」
僕は彼女からスマホのIDが書かれた紙切れを貰う。
彼女は用事は済んだと軽い足取りで何処かに歩いて行った。
さて…どうした物か…。
僕は黙ってそれをポケットにしまった。




