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顧雍  作者: 涼風隼人


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第21回 顧雍、呂壱の取り調べを行う

 顧雍は罪に問われることは無かったが、孫権の呂壱への信頼は揺るがず、未だに数多くの告発を繰り返していた。

 

 相変わらずの、ほとんどは「でっちあげ」と言ってもいい内容のものであった。

 

 それでも、呂壱は止まらなかった。

 

 しかし、とうとう、呂壱が止まるときが来たのである。

 

 孫権の娘婿の「朱拠」の告発をし、調査の結果、それがでたらめであることが発覚したのである。


 このことで、ようやく孫権は目を覚まし、呂壱を逮捕させた。そして、その取り調べを命じられたのが顧雍であった。


 孫権が言う。

 「丞相、本来はそなたに任せるべきでないことを重々承知の上で、呂壱の取り調べとその処置を行ってほしいのだ。」


 「かしこまりました。法に則り、適宜、対応をさせて頂きます。」


 顧雍が呂壱の取り調べを行うと決まった時、群臣は非常に喜んだ。厳正な法的処置がされることが期待できたからである。多くの者たちが呂壱を恨んでいることから、顧雍の所に取り調べは公開で行って欲しい、との旨の願いが多く出されたが、顧雍はその様な取り決めは法に無い、と却下をした。


 そして、呂壱の行った告発一つ一つを精査して、そのほとんどが虚偽の言いがかりといえるものであり、政を大いに乱したことから、処刑が妥当である、と結論付けた。


 顧雍は、その調査内容、処刑する旨、呂壱に自ら伝えた。そして言った。

「呂壱殿。何か、言い残すことはございますか。私でよければ、聞いておくが。」


 「・・・。いや、ありませぬ。あなたの様な人物を告発したことを後悔しております。こんなに公平な取り調べが為されるとは思っていなかった。」


 「私は、法に則ってそうしたまでで、特別なことはしていない。その点、あなたの取り調べは間違えていたのだ。」


 「そのようですな。最後に話をするのがあなたで、本当によかった。」


 こうして、顧雍による呂壱の取り調べは法に則り行われ、そして法に順じて処刑をされた。


 呉の政を大いに混乱させたこの呂壱事件も、顧雍の手によりようやく解決をしたのである。

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