第16回 顧雍、孫呉の黄金体制を支える
孫権が皇帝に即位した。
丞相は引き続き、顧雍である。
そして、陸遜が武の最高責任者として「上大将軍」に任命され、ここに孫呉の黄金体制が確立された。孫権が言う。
「元歎、伯言(陸遜の字)よ。よくぞここまで、私の様な者を支えてきてくれた。これからも、文武の柱としてよろしく頼む。」
陸遜が言う。
「もったいないお言葉、痛み入ります。我が呉には、名将、猛将が揃っております。まずは、蜀漢と手を組み、曹魏に対するべき、と考えております。」
顧雍が言う。
「陛下、上大将軍のお望みが叶いますよう、私は引き続き、国力の向上にこの身を捧げる所存です。」
孫権が言う。
「二人とも、本当によろしく頼む。これからの呉を背負っているのは自分たちであると自覚してくれ。」
二人は拝礼して、退出した。
そして、その後、二人で話す時間を設けた。陸遜が言う。
「丞相様。私は武辺者ですが、常に冷静沈着な国家運営をなさるお姿をみて、尊敬しておりました。若輩者故、今後も私をお導きくださるよう、お願い申し上げます。」
「上大将軍、何をおっしゃる。この国の武を支えているのはあなたですぞ。年齢は私の方が上かもしれませんが、文武の両頭として、身分は平等。私に変な遠慮はいりませぬ。さらには、陛下にも言うべき時は言わねばならぬこともある、と言うことを覚えておいていただきたい。」
「わかりました。お互い力を合わせて、陛下を支える、ということですね。」
顧雍は、頷いた。
こうして、孫呉の黄金体制は確立されたのである。




