↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/33

旅の合間に - 勇気ある者と旅をしている人

メルとシドの、旅の合間の話です。

先日に雨風に晒され続けてしまったせいか、メルは風邪をひいていた。

熱が出て、咳をして、項垂れている。

運良く小さな村を見つけられたのが不幸中に幸いだ。

その晩、事件は起きた。


次の朝、メルは起こすべき自転車がいないことに気づく。

それどころか町中から鉄が使われている大きめな物が消えていた。

「これは事件ですぞ!」と村長。

「立派な盗みですわ!」と村人A。

「どうにかしないと。」と村人B。

「絶対楽しそうだからって理由で盗まれたな、シド。」とメル。

そこに1人の男性が現れた。

「やあ!君たち、困っているみたいだね!」

村人全員と旅人1人がそっちを向いた。

「あ、あなた様は!」と村長が声を上げた。

すると男はポーズを決めて言った。

「そう!僕は勇者さ!何か困っているなら僕にお任せ!」

「頼もしい!」と村長。

「事件が解決したも同然ですわ!」と村人A。

「胡散草っ。」とメル。

どうやら自称勇者がこの事件を解決するらしい。

とりあえず、シドがいなければ出発できないのでメルも“パーティ”となってついていくことになった。


「──そしたらそこからなんと熊が現れて!」

「へーすごいですねー。」

と、事情聴取で盗人のアジトを突き止めたのはいいが、道中はずっと勇者の話を聞かされ続けたので流石に参っているメル。

他にも2人同行者(パーティ)がいるが、勇者の話を鵜呑みにしているようで、棒読みで誉めているメルとは違い、尊敬の眼差しを向けている。

「おっと!アジトに着いたようだ!」

勇者が見る先にはあからさまな敵のアジトがあった。


アジトの中は、周囲の世界観とは段違いだった。

妙に機械が多く、近未来的。

迷路のように広い廊下には。ロボットが蔓延っていて、勇者一行に襲いかかってきた。

大抵は勇者が自前の剣でぶった斬って壊していったが。


一番奥の部屋に入ると、広々とした空間に出た。

天井も高く、中央には謎のオブジェ。巨大ロボの一部だろうか。

そして、部屋の隅には何やら怪しい科学者のような人と、盗まれた物と、シドがいた。

その科学者らしき人はこっちに気付いたのか、慌てている。

おそらく、盗人だろう。証言とも一致している。

メルを含まない勇者一行は慎重な趣で、メルは呆れたような趣で科学者に近づく。

さっさと終わらせたいと思ったメルは銃器を科学者らしき人に向けて言った。

「両手を上げて、伏せてください。そして警察に連行されて裁判でも受けてください。」

「ヒイッ!」と怯える科学者らしき人。

すると勇者が手でメルを阻止した。

「待て。何か事情があるのかもしれない。」

どうせメルの手では銃弾も当たらない距離だったし、何より腕が疲れてきたのでメルは腕を下ろした。

「なあ!盗人よ!お前の目的はなんだ?」

「息子の、ためでして……。」

「息子?」勇者は動揺した。

「ハイ。少し遠い祖国に、病気の息子がいまして。息子はいつか巨大ロボットを見て見たいと言っていました。なので生きているうちに巨大ロボを完成させ、息子を喜ばせたいと。そのために、部品が必要だったのです。」

「なるほど。お前、実はいいやつだったんだな。」

「実はいいやつなら先に言ってくれよ!」と、仲間A。

「本当ですわ!でも悪いやつじゃないなら一件落着ですね。」と、仲間のB。

「実は悪いやつじゃなかったからって罪は罪です。」と、いつのまにか科学者らしき人の後ろに回り込んで、手錠をかける準備をしていたメル。


連行途中、メルを除く勇者一行はなぜ連行するのかを問いただしてきたが、罪は罪だと、メルは村の牢屋へと科学者らしき人を連れていった。

案の定面白そうだからと思って盗まれたシドに乗って、メルはそのうちに村を出た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。