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番外編 丙二話 二航戦入隊試験 最終面接

 2月16日… 10:21… 呉基地… 第一会議室…


「ふぅ…最終面接まで来たぞ…これさえ突破すれば…晴れて二航戦に…!」


 一番振り落とされる率が高い第二次面接を突破して、俺は最終面接まで来た!

 ここまで来て原隊復帰だなんて、元の部隊の奴らにどんな顔をして接したらいいんだ。


「司令官面接。司令は…怖い人だって聞いたけど、ホームページの写真もちょっと怖かったし」


 でも、カッコ良かったな。司令官。

 こんな人が天才パイロットだなんて…信じられない。


 ガチャッ。


「!!」


 扉が開くと3人入って来た。

 俺は立ち上がり敬礼する。

 1番目は…少将さん。副司令とか?

 2番目は二航戦の司令官。小さい。

 3番目も少将さん。この人は何だろう。


 司令官が真ん中に座る。

 1番目の少将さんが左側に座り、3番目に入って来た少将さんが右側に座った。


「んじゃ、始めるね~」


「は、はい!宜しくお願いします」


 え?立ったまま始めるの?


「あ、座って座って」


「はい、失礼します」


 良かった…流石に立ったままやんないよね。


「えーっと、名前はーっと」


和泉 冬人(いずみ ふゆと)。少尉です」


「和泉君だ、そうだそうだ。えーっと、パイロット志望だったよね」


「はい!」


 俺は二航戦のパイロットをずっと目指していた。

 狭き門を、今通ろうとしている。


「んー、戦闘機?爆撃機?対潜哨戒機?」


「えーっと、ば、爆撃機です」


「うんうん。富士は操縦した事ある?」


「はい、一度だけ」


「その時どうだった?」


 昔、1度だけ富士の操縦をしたことがある。

 練習機なんかより、素直に動いてくれる。


「れ、練習機より断然、扱いやすかったです」


「だよね~。練習機より制式採用された機体の方が操作性良いよね!」


 今の所、俺は司令官としか話していない。隣の少将2人は頷くばかり。

 にしても、この司令官目が死んでる…過労?


「ん~。何で二航戦を志望したのかな?」


 来た!定番の質問!


「は、はい!それは、自分の操縦技術の向上―――」


「あ、建前は不要。本音でね~」


 こ、これはどっち…?

 本当に本音で話して良いのか、駄目なのか。

 …いや!本音で行こう!本音をぶつけるんだ!


「…二航戦って言う肩書が欲しいからです…」


「肩書大事よ、肩書大事。うんうん。素直で良いね」


 少将さん2人共苦笑いしてる。

 司令官は満足そうな顔してる。

 これは本音で話して良かったパターンだ。


「えーっと、二航戦って超エリートなイメージあるでしょう?」


「は、はい。精鋭集団だと聞いていますが…」


「うーん、4割本当。6割嘘」


「ろ、6割嘘ですか…」


「そうなのよ。ね?副司令」


「え、えぇ…そうですね…実力はあるのですが、それ以外の部分が…」


 左側の少将さんがそう語る。

 この人、副司令なんだ。

 実力以外の部分?

 どう言う事だろう。


「じ、実力以外?」


「性格とか…ま、まぁ。そういう部分ですね」


 右側の少将がそう語る、

 せ、性格…人間関係ヤバそう。


「まぁ、ボクが語れた物じゃないけどね~」


「「アハハ…」」


 またまた少将さん2名は苦笑い。

 司令官はまとも…だと思う。


「何が言いたいかって言えば、普通の艦隊じゃ有り得ない事が次々起きる」


「は、はぁ」


 副司令が真顔で語る。

 うーん。ちょっと心配。

 俺が二航戦で生きて行けるか心配。


「具体的に言うと、司令の私室に盗聴器と隠しカメラが仕掛けられたり、いつの間にか艦内に猫が居たり、他艦隊の司令が勝手にやってきて、司令と長時間雑談をしたり…とか、色々ある」


「そ、そうですか」


 待って、最初の盗聴器と隠しカメラのインパクトが強すぎて何も頭に入ってこないんだけど。


「…まぁ、こんな感じの艦隊だよ。ただ、実力は間違いない」


「は、はい」


 副司令が真顔で話すのが怖い。

 あれ、司令官より副司令の方が怖い?


「ボクの部屋に盗聴器は驚いたよ本当。身内で良かったよ、本当」


「み、身内とかの問題じゃ無いのでは…?」


「和泉君の言う事はもっともなんだけどね~…」


 右側の少将さんがそう言う。

 なんか、呆れてる様な気がする。


「懲罰って何すればいいのかな?」


「この人なんで司令になれたんだ…?」「本当に幹部学校卒なの…?」


「ア、アハハ…」


 俺は笑うしか無かった。

 天才は変人が多いって聞くけど、やっぱりそうなのかな。

 ってか、俺の面接だよね?これ。


「えーっと、続けるね~」


「は、はい」


「うんうん。成績も申し分ないね。飛行試験の成績も良いね」


「そうですね。大野中佐の下に付けても安心ですね」


 右側の少将がそう言う。

 大野中佐…あ、鴎隊の隊長さんか!


「うん、これは採用しても良いね」


「!!!」


 え?この場で採用・不採用言っちゃうの?

 こういうのって少し後じゃ…?


「副司令と航空参謀はどう?」


「「異議なし」」


「じゃ、そう言う事で!採用ッ!」


 採用と言うと、司令官は俺の履歴書にハンコを押す。


「あ、ありがとうございます!」


「うむ!じゃ、来週から頑張ってね~」


「は、はい!」


「あ」


「はい?」


「自己紹介忘れてた」


 …確かに、言われてみれば3人共名前を言ってない。


「ボクは秋月 伊吹。まぁ、知ってると思うけど司令だよ」


「副司令の常盤です。うちの司令は自由奔放だから、気を付けてね」


「航空参謀の長嶋です。まぁ、そうだね…俺からは…特にないかな。これから宜しく」


「は、はい!」


「それじゃ、これで終~わり。帰って良いよ~。気を付けてね~」


「はい!本日はありがとうございました!」


 俺は心の中にこの思いを一旦留めた。

 喜ぶのは、この基地を出た後!


 俺は椅子を立ち、部屋を出る。


「失礼しました!」


 バタン。


「…やったぁ」(ボソッ)

お読みいただき、ありがとうございます!

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(付けると作者が凄い喜ぶよ)

よろしくお願いいたします!

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