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サラレティア編〈1〉

 

  3歳の時転けた拍子に頭を打ったせいで思い出した。前世のことを。

  取り立てて凄いことをしたわけでもなく平凡な人生だったけど楽しく過ごしてた。

  高校は工業高校に進んだ。どうしても入りたい部活があったからだ。3年で引退するまで精一杯頑張った。クラスの方は3年間クラス替えがなく半数程とは仲良くなった。その中に自称諜報員マニアが居て無線機だ盗聴器だと小型化を目指し 躍起になって作っていた。


(スパイ活動に興味がないなら無線機マニアとかじゃないのだろうか?因みにわたしは諜報員と言うか忍者(和)に興味があり そのお陰で仲良くなった)


  高校を卒業して短大へと進んだはずだがそこら辺の記憶があまりない。きっとその辺で何かあったのだろう。


  この世界に生まれ変わったわたしの名前はサラレティアと言って1男5女の下から2番目に生まれた。みんな男の子が生まれて欲しかったので女だったわたしには興味がなく2歳下に産まれた弟に夢中だ。

  家が公爵家で乳母や侍女達が居てくれたお陰で独りぼっちにはならずにすんだ。親や姉達に相手にされるわけでもなくこれといってしなくてはならないこともないので勝手することにした。なので先ず何かあって追い出されても大丈夫な様にお金を貯めることに。姉達のお下がりのドレスや宝石類を売ってお金に変え そしてある程度貯まったらダイヤに変えて持ち運びしやすいようにした。

  次に身を護るため前世で興味があった忍者になれるように修行することにした。しかし何をすればいいか分からないので取り敢えず形から入ることにした。

  まずは服から。テレビなんかで見た忍装束じゃなく着物を是非着たいところだが そんなものを着て忍者の動きは無理だ。なので法被にしようと思う。下にはレギンスみたいな物があれば良いんだけど。・・お願いして作って貰おう。ついでにベアトップも。次は靴。まさか下駄と言うわけにはいかないから・・。そうだ!騎士の人達が履いてるようなブーツにしよう。なるべく音が鳴らないように静かな物。

  後忍者と言ったら武器だよね。かといってくないや手裏剣なんて作れないし。ナイフを代わりに使うかな?この手じゃ難しいか。ならば筆みたいに細くすればいいのかな。細ければわたしにも持てるはず。後は腰に掛けて収納するものを作れば・・・忍者というより仮装かな。

  ま、まあ見た目はこれでいいかな。頼んで作ってもらおう。


  次は訓練場だ。取り敢えずできそうな物から作ることに。先ず丸太にロープを結んでそれを木の枝から垂らす。それを十個程作った。これを交互に揺らして身を交わす練習を。次に同じ様に丸太の両端にロープを結んで枝から垂らす。今度はロープを長くし膝くらいの高さにした。これも十個程作った。上手に飛び移れるようになる練習だ。始めは落ちるだろうからできるだけ怪我をしないように低くした。後は木にロープを結んで綱渡りの練習。一先ずそれくらいしか思い付かなかったけどできるようになるには時間が掛かるだろうからこれだけあれば十分かな。因みに設置はもちろん家の人達に手伝ってもらいました。

  そんな練習を始めて一ヶ月程した頃、なかなか上手くできず気分転換に門の近くをうろうろしていると男の子が倒れているのを見付けた。慌てて家の中に入れ医師を呼んで診てもらうと空腹で倒れたのだろうとのこと。直ぐ食べられるものを用意して話を聞くと男の子の名前はリューイと言って帰る所もなく独りなのだそうだ。そこで家令のクロードにうちに置いてもらえる様頼み込んだ。クロードが父に上手く言ってくれた様でわたしの護衛見習いとして雇ってもらえることに。それから毎日のようにリューイは剣の稽古を終えてからわたしと忍者の訓練をすることに。

  そんなある日リューイの剣の稽古が休みだったので二人でこっそりと街に出掛けることに。色々珍しい物があって目移りしながら歩いていると男の人にぶつかってしまい言い掛かりをつけられた。そんなわたしをリューイは庇ってくれたが周りの人達は見て見ぬふりで誰も助けてくれない。大声で助けを呼ぶと男達は逃げていき女の子と若い男の人が助けてくれた。

  二人は家までリューイを運んでくれその上女の子は内緒にしてねと治癒魔法で怪我を治してくれたのだ。しかもその女の子は精霊を連れておらず自分の魔力だけでやり遂げたのだ。光の精霊の力を借りての治癒魔法は聞いたことがあるが自分の力だけで治癒魔法を使えるのはまず聞いたことがない。つまりそれだけ光属性の魔力を持っている人は珍しいのだ。もちろん恩人の願い事だから誰にも言わず内緒にしておくと誓った。

 


お読み頂きありがとうございます。

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