隣国で頑張ります(7)
「どこも痛くない」
男の子が呟いたのを聞き それはよかったとティアは安心した。治療も終わったので邸を出て行こうとすると女の子にお礼をさせてほしいと言われた。どうぞお気遣いなくと出ていこうとする二人にせめてお茶だけでもと引き止めた。
そんなに言うならと頂くことに。ソファーに座りお礼を言われる。女の子はサラレティアと名乗った。公爵令嬢なのだそうだ。男の子はリューイで護衛見習いだそうだ。公爵家がどんなものかと思い家族のことを聞くとなんとも言えない顔をしていた。ジッと見ているとお茶が来るのが遅いので見てきますと言って慌てて出ていく。失礼なことでも言ったのかと考えているとサラレティアはこの家での扱いがあまりよくないとリューイが教えてくれた。ティアは無神経に聞いてしまったことを反省した。
暫くするとお待たせしましたとサラレティアが戻ってきた。お茶を用意した侍女を下がらせまた四人に。自己紹介の続きとティアは自分と暁の名前を告げる。名前がティアと同じだと言い サラレティアにレティアと呼んでもいいか尋ねた。サラレティアはもちろんと喜んで返事する。実は先程三人で話しているときリューイから家族にはサラと呼ばれていることを聞いていて別の呼び方がいいかと考えたのだ。
因みに歳はサラレティアが五歳でリューイが七歳だ。
色んな話をしているとふとリューイが忍者という言葉を発した。
「怪我を治してもらったお蔭でお嬢と忍者訓練ができるよ」
その言葉にティアは反応した。
「にん者をしってるの?!」
次いでその言葉を聞いて反応したのはサラレティアだった。
もしかしてと思い聞いてみるとティアとサラレティアの二人は共に前世の記憶を持っていた。
「「きゃー、すごい!!」」
二人はこんな偶然があるなんてと喜びあった。
まだまだ話していたかったが今日は買い物に行かないといけない。また会おうと約束してその日は別れた。
買い物中 暁に醤油を買いたいと言うと了承してくれた。自分で買おうとしたが暁が買ってくれた。
そういえば今日はまだ《魔》の店に寄っていないがどうするのかと思えば寄って帰るようだ。店に着き暁が買い取りをしてもらってる間に防御の指輪の残り七十個のうち三十個を預かった。
こんなに買ってくれる人がいるのかと思い聞いてみると安くなったから自分の分と家族の分も買っていく人が多いらしくそれなりに売れるのだそうだ。
(買ってくれる人がいるならいいけど後七十個なんとか売れるといいな)
残りの腕輪と石を買うために頑張らないととティアは気合いを入れた。
小屋に戻ると早速何時もより多目にお米を研ぐ。今日は暁がおかずを作ってくれるのでティアは焼きおにぎりを作ることしか頭にない。水に浸している間もジッと見ている(飯盒の蓋は閉まっているので中は見えていないなが・・)。その横で暁がおかずの用意を始めた。今日はかぼちゃを買ったのでお肉と一緒に煮付けるそうだ。醤油も買ったので丁度いい。
そろそろいいかと思い飯盒を火にかける。暫く暇なので暁を手伝おうかと思ったが大丈夫だと言われた。することがないので炊けるまでみんなとお喋りしながら座っていることに。炊けたと呼ばれお皿に出して暫く冷ます。握れる程に冷めたので悠翔と雷牙にも手伝わせる。初めての割になかなか上手に握れた。火にかけておいた網に乗せ両面をしっかり焼き醤油を付けてからもう一度焼いて出来上がり。暁の方もできたようなのでそのままご飯に。
「「いただきます」」
早速疾風、瑠璃に食べてもらうとカリカリして美味しいと言ってくれた。暁、悠翔、雷牙達も焼いたご飯も悪くないとなかなか好評だ。ティアも久し振りの焼きおにぎりを嬉しそうに食べていた。
ティアはご飯の後 焼きおにぎりのことしか頭になくて忘れていた預かった指輪に魔力付与をし始めた。
次の日指輪を持って行く。一週間後に売り切れたと言われ瑠璃の腕輪を買う。ピンクゴールドに紫の石をつけてもらった。因みにこの紫はティアの瞳の色だ。残りの指輪四十個を預かる。持ってくるのは明後日になると告げ 小屋へと帰る。遅くなってごめんねと瑠璃に腕輪を着けるととても喜んでくれた。
そういえばと思い悠翔と雷牙は炎達みたいに小さい精霊になれるのか聞いてみた。悠翔はなれるが雷牙は無理だそうだ。小さくなれるのは高位精霊達で上位精霊ではなれないらしい。高位精霊は数も然程多くはないようだ。
ティアはふーんと思い試しに小さくなってと頼んでみた。悠翔はあっさりとその願いを叶え小さくなる。見た目は小さくなったが外見は変わらないようだ。小さくなった悠翔を追いかけて遊ぶ。小さくて顔が見えないが一緒に楽しんで遊んでいる・・のかもしれない・・・。
ブクマ登録ありがとうございます。
お読み頂きありがとうございます。




