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隣国で頑張ります(3)

 

  そろそろ太陽が山の頂にかかりそうになっているので集合場所に戻ることに。しかしティアは自分がどこから来たのか分からない。頑張って来た道を探してんでもない方向に行きそうになるが そこは疾風が上手に誘導する。集合場所には半分程が戻っていた。暫く待っていると全員揃った。暁とソルとステラの組は途中魔獣と出会ったようだが上手く逃げたようだ。瑠璃は悠翔と居たため大丈夫だったようで残りは精霊ばかりだから問題はなかったようだ。

  肝心の場所探しはというと見付からなかったようだ。こうなればもう少し移動して他の村や町に近い所で探そうかと思ったとき 悠翔が自分達で造ればいいのではと言ってきた。

  魔力を使い木をトンネル状にしていく。周りに大きな空間を作って小屋が建てられるようにした。

  これじゃあ疾風が濡れちゃうよと言えば 結界をはるから大丈夫だと言われた。

  なるほど。小屋以外を魔法で作る考えはなかった。

  此処は周りになにもないしそれなりに森の奥になるから人も来ないかな。暁を伺ってみると大丈夫だろうと頷いたのでこのまま此処に小屋を造ることに。悠翔にありがとうとお礼を言うとなかなかの出来だろうと自慢気だった。

  今回は小屋を森の奥側にして木のトンネルを出入り口にした。結界をはることで雨の心配がなくなったのでトンネルの木の枝を少し切り落とし光が入るように。

  そうして完成したものは満足できるものだった。

  なんだかんだ頑張ったのでちょっと疲れてしまい眠たくなってきたティアが抱っことおねだりしたらそれは悠翔だった。暁と間違ったのでごめんと謝り暁の所に行こうと思ったら おいでと言って抱っこしてくれた。悠翔に抱っこしてもらうのは初めてだ。暁よりも華奢で筋肉もそんなにはなさそうだ。まあ精霊だし筋肉は必要ないのかも。

  小屋を造るときに余った木の上に座り そのまま膝の上にティアを乗せ背中をトントンとし始めた。心地好くなってきたティアはそのまま眠りについた。

  悠翔は子供を寝かしつけるのは初めてだと嬉しそうにしながらティアを見ていた。

  悠翔はティア達に出会い いろいろな初めてを体験した。初めての旅。初めての野宿。初めての芋掘り。初めての果物狩り。初めての料理。沢山の初めてが楽しかった。

  それを聞いた暁も同じ様にティア達に出会って初めてをいっぱい体験したこと悠翔に教えた。これからも沢山の初めてが待っていると。


  次の日からティアは町に出てバイトを探し始めた。暁に言われた通り精霊を一人連れてきている。当てがあるわけではないので先日きた《魔》の店に寄ってみた。こんにちはと挨拶して入ると沢山の人が居た。ティアに気付いたお店の人が声を掛けてくれた。何故こんなに人が多いのか不思議に思ってると薬草を取りに行く準備のため武器を買いに来ているのだそうだ。その薬草はある一定の時期にしか生えないらしい。

  魔道具の並べてある一画に行き腕輪を見る。頑張るからねと気合いを入れてると買い物に来ていたお客さんの話が耳に入った。なんでも防御用の指輪が売ってるが その魔道具の指輪より買ったあとの方がお金がかかり買うのを渋っているのだそうだ。よく分からないので聞いてみると指輪自体は然程高くなく買えるが魔力を込めてもらうのはとても高いのだそうだ。それ故安全のためには欲しいが買うかどうするか悩んでいるのだと。

  因みに幾らかなのか聞いてみるとティアが欲しがってる魔道具一つと同じ値段だった。

(高すぎる!魔力を込めるだけでそんなにするの?!)


  魔力を付与する人と金額は決まっているのか聞くと決まってはいないくて 自分で探して交渉するのだそうだ。それならなんでもそんなに高いのかと聞くと足下を見てるんだそうだ。最初に魔力付与をした人がその値段でしたもんだからそのまま今まで続いてきたらしい。もしその金額を払って魔力付与されてなかったらどうするのかと思ったら それはちゃんと調べられる魔道具があるのだそうだ。

(うーん。もしかしてこれはいいバイトになるのかも)


  そう思いその魔道具を見ているお兄さんをちょっと物影まで誘った。お兄さんは不思議そうにしながらもついてきてくれた。

  相談があるのですがと話始める。


「もしその魔力付与 二十分の一でやる人が居たら買いますか」


  因みに二十分の一は指輪と同じ金額だ。

  お兄さんは怪しげな顔をしながらも買うんじゃないかと答えてくれた。ありがとうございますと答えてくれたことにお礼を言って物陰から出ようとしたらお兄さんに肩を掴まれた。

  お兄さんはそんなことできるのかと真面目な顔して聞いてきたので、ハッキリとは言えないが多分できると思うと答えた。すると先程の魔道具の所に行き何かを買って戻ってきた。


「だったらこれに魔力を込めてもらってくれ」


  そう言うとさっき買ったばかりの指輪を渡してきた。





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