悪意に負けずに頑張ります(8)
そんなことないと言い合ってると精霊が戻ってきた。
お待たせと三人連れて部屋に入ったきた。息子さんかなと思ったが見た目じゃ年齢が分からないので判断がつかない。悩んでると精霊が紹介してくれた。
真ん中が王様で右側に補佐官、左側が前王様の補佐官なのだそうだ。精霊の国は人間の国と違い政を行っているわけてはないので政務官などは居らず補佐官が一人居るだけなのだそうだ。それは分かったが何故前王様の補佐官なのか。どうせなら前王様じゃないのだろうか。
「先代と旅を共にしてくれると聞いたのだが」
王様が聞いてきたので一緒に行こうと誘ったよと言うと この森から出たことがなく世間知らずなところもあると思うが宜しく頼むと言われたので 任せてと返事した。
ところで世代てって聞くと先代の王様だったらしい。雷牙の言ったこと当たってたね。
王様でもみんなと同じ扱いだよと言えば もちろんそれでいいと言われたので安心した。ずっと堅苦しくなんてしてられないもんね。
しかし反対されるかもしれないと思っていたけどあっさりといい返事がもらえた。なら何時出発するか決めないと。王様達は何時でも大丈夫と言うので 食料の心配もあるから早目に出たいと言うと それなら明日出発しようとなった。
旅の準備があるだろうから明日の朝出発するとき迎えに来ると告げ 精霊に長く離れると寂しくなるからちゃんとお別れの挨拶しとくんだよと言うとそういうものかと返された。
みんなの所に戻り明日出発することにを告げる。了解と誰も気にした様子はなかった。
何か食べられる物はないかと思い精霊達にこの森に果物はあるのか聞くと森の外に行かないとないと言われた。
(森の中にないのは仕方ないとして何処までが森の中で何処からが森の外なんだ。わたしから見れば何処までも森なんだけど・・・)
だったら時間はあるのだから何かないか探しに行ってこようと思い疾風を見る。何時もなら一緒に行こうと誘うのだけど 今日はまだ疲れているようで眠っている。明日には出発するのだから休ませてあげないといけない。じゃあ今日は瑠璃を誘って探検でもしてこよう。うん、それがいい。
瑠璃を連れて果物を探しに出掛ける。森の出入口の境目が分からないのでどの辺りまで歩いて行かないといけないのか迷うが 歩いてればそのうち見付けられるかな。瑠璃と二人キョロキョロと辺りを見回しながら進んでいく。右に行ったり左に行ったりクネクネと歩き続ける。次第に何処から来たのか分からなくなってきた。これ以上無闇に進むのは危険だと思い瑠璃に帰り道を聞いてみるが分からないようだ。今更真っ直ぐに歩けばよかったと後悔してもどうしようもない。
取り敢えず来たと思う方へ歩いてみることに。何処を見ても木だらけなので景色の違いはなく目印になるものがない。道があってるのか間違ってるのかさえ分からないが ひたすら歩き続けた。
いい加減疲れてきたので一休みすることに。手を合わせて水をため瑠璃に飲ませる。自分も飲んでやっと一息つけた。
元の場所にも戻れないけど果物もない。これじゃあ探しにきた意味がない。一人でもできるってところ見せて 疾風や暁に誉めてほしかったのに。
(正確には一人じゃないけど)
ふと思い出したがみんなと契約したとき相手の場所が分かるようなこと言ってたはすだ。意識を集中させ疾風を探す。
(精霊達だとウロウロしている可能性があるからね)
暫く集中していると漸く疾風の気配を感じた。瑠璃と二人その気配を辿って歩いていく。しかし行きも合わせてそれなりの距離を歩いたと思うが全く生き物に会わない。森なら鳥とか居そうなものだけど。
幾ら歩いても相変わらず周りは木ばかり。いったい何時になったら終わってくれるのだろうか。早く帰りたい。
「今どのあたりをあるいてるんだろうね」
瑠璃と話していると前から白いものが近付いてきた。疾風だった。何時まで経っても帰ってこないから迎えに来てくれたらしい。もしかしたら迷子になってたの気付かれてたのかも。でもこれでやっと戻れると瑠璃と二人安心した。
みんなの所に戻り食べ物もなかったし生き物も居なかったと言うと 惑いの森の中には存在しないよと言われた。あんなに歩いたのにまだ惑いの森だったのか。
ちょっと疲れたので疾風に抱っこをせがむ。
果物見つけて疾風に誉めてもらおうと思ったのにと言うと頑張ったねと言ってくれた。
その日は明日に備えみんな早く寝ることに。疾風の背中に凭れて星を見る。此処で見る星も今日で終わりだねと言うとまた何時でも来れるよと言われた。そうだね。またいつかみんなで来ようねと告げた。
次の日の朝精霊を迎えに行く。ちゃんとお別れの挨拶したのか聞くとちゃんとしたよと答えた。忘れ物はと聞くとないよと答えた。
王様達に先代さんお預かりしますねと挨拶をすると宜しくお願いしますと任された。
他の精霊達も此処が故郷なのだからちゃんと挨拶するようにと言う。
「「『『『いってきます!』』』」」
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