異世界で頑張ります(3)
今日も精霊達と森に遊びに来た。ウチは周りの家と少し距離が空いていて直ぐ裏に森がある。だから殆んど人に見付からず遊びに出ることができる。
わたしの遊び相手は専ら精霊達だ。
小さいので少し離れると顔が分からないから髪の毛の色で見分けている。
えっ、じゃあ近けば分かるのか?流石にもう四年も一緒に居てるのでバッチリです。(顔と名前覚えるの苦手なので少し時間はかかったけれど・・)
因みに火属性の赤い髪は炎、水属性の青い髪は海、木属性の緑の髪は翠、土属性の茶色の髪は胡桃、風属性の白い髪は真珠、光属性で金色の髪の琥珀。捻りがないのは名前を付けるのが難しかったので許してもらいたい。
みんなにはわたしのことは凛じゃなくティアって呼んでとお願いした。
そんな六人に頼んで森の中にちょっとした広場を作ってもらい そこで遊んでいる。
今日もそこへ向かう途中、何か白い生き物が野犬と争っているのを見かけた。
「しんじゅ、あのいぬおいはらって!」
『わかったわ』
真珠が風を使ってあっという間に追い払ってくれた。
「ありがとう、しんじゅ」
「おいで、もうだいじょうぶだよ」
「ぐうぅぅ」
ん?もしかしてこれって竜?そんなのいるの?
「ねえみんな、これって・・」
『ドラゴンだよ』
『ドラゴンだね』
『珍しい。白いドラゴンね』
「ん?しろいドラゴンはめずらしいけどドラゴンじたいはめずらしくないの?」
『いいえ。ドラゴン自体珍しいわよ』
そうなんだ。突然変異とか言うやつかな?それとも元々なのか?取り敢えずどうしようか?ほっとくわけにもいかないのでドラゴンに聞いてみた。
「あなたはまいご?それともいっぴきぼっち?」
本当は一匹ぼっちとは言わないだろうが一人ではないので一匹で聞いてみたが・・・
「があぁぁ」
そうだよね。通じないよね・・・。
・・もしかして。
「みんなはこのこがなにいってるかわかる?」
『うん、分かるよ』
「じゃあまいごかどうかきいてみて」
『いいけどドラゴンはティアの言ってること分かってるよ』
「そうなの?!」
わたしだけ分からないのか・・。
『あなたは迷子なの?』
「ぐわぁぁぁ。がぁぁ・・」
『違う。家族から逃げてきた。だって』
「どうして?」
「くうぅぅ・・・」
『白いドラゴンなんおかしいって苛められたから。だって』
「そっか、つらかったね。これからどうするの?」
「ぐうぅぅ。」
『何も決めてない。だって』
ううっっ、なんか空気が重いような。わたしはちょっとでも場の空気が軽くなるように話を変えてみた。
「そうだ!きみはおとこのこ?おんなのこ?どっち」
「くわ」
『おとこ。だって』
「なまえはなんていうの?」
「ううぅぅ・・」
『つけてもらえなかったって』
ぎゃーっ、余計に重くなっちゃったよぉ!それより自分の子に名前をつけないなんてどういうことだ!折角生まれてきたのに!
「そうだ!わたしがつけてあげる!ええっとね、ううんと、えー、そうだ!おとこのこだしかっこいいのがいいよね!じゃあしっぷうってかいてはやて!あなたのなまえははやて!どうかな?」
するとドラゴンが暫くジッとしてたかと思うと急に羽を一度だけ羽ばたかせた。びっくりした!なんだったんだろ?するとドラゴンが言った。
『僕の名前はハヤテ!しっぷうって字は分かんないけど気に入ったよ!ありがとう』
「どういたしまして。ってしゃべってるよ!なんで!!」
『ティアが名前をつけたからだよ。今ので心が繋がったから話せるようになったんだ』
「うわぁぁ。ごめん!よけいなことしちゃった」
『ううん、嬉しいよ!やっと名前ができたんだもん』
「ほんとうに?よけいなことじゃなかった?」
『本当だよ。本当に嬉しいんだ』
「ならよかった!・・ところでこれからどうするの?いくところないんだよね」
『うん。できれば君と一緒にいたい』
「うーん、わたしひとりじゃきめられないからパパンたちにきいてみないと。どうなるかわかんないけど いっしょにくる?」
『うん!』
「あ、まだなまえいってなかったね。わたしはティア。このこたちはえん、かい、すい、くるみ、しんじゅ、こはくだよ。よろしくね」
『『宜しくね』』
「僕はハヤテ!宜しく」
「じゃあいこうか」
(パパンが許してくれるか不安だけどいいって言ってくれるといいな。新しいお友達だもんね)
なんて割りと簡単に考えながら家に向かった。




