新天地で頑張ります(10)
「なぜここにいるんですか?」
「特に理由はないよ」
「じゃあおねがいすれば出ていってくれるんですか?」
「行くところがない」
「あれば出ていってくれるの?」
「独りじゃないならね」
今まで独りで居たのに何故独りじゃ駄目なのか聞いてみると寂しくてつまらないから嫌なのだそうだ。今まで平気でいたんじゃないのか。
取り敢えず居るのが此処でなくていいのなら持ち主に返してあげてとお願いすれば一緒に連れていってくれるならいいよと言われた。流石に一人では決められないので暁を見ると、どうせ断らないんだろうというような目で見られていた。
「だめかな?」
「好きにしろ。子供じゃないんだしなんとかなるだろう」
暁の了承も得たので連れて行くことにした。
この家の息子さんを見付けて解決したことを告げ、本人にも異状がないことを確認してもらったらとても喜んでお礼を言われた。さっきまで居なかったはずの人が居て不思議がっていたが気にしないでと言うとそのことには触れないでくれた。馬車で元居た店まで送ってもらい別れを告げた。
これで食器を買うことがてきるかな。
「ねえきょう、おかいものしてもいい?」
「いいけど、その前にここに入るぞ」
其処は《魔》のお店。お世話になったしお礼をしに来たのかな。
暁がお店の人に声を掛けて帰るのかと思えばこっちだと呼ばれた。
「何れが欲しいんだ」
「えっ?」
「欲しかったんだろ」
「でもたかいよ」
「さっきの報酬かなり貰えたから大丈夫だ」
「いいの?じゃあこれがいい」
「何買うの?」
さっきの黄色い髪の毛の人が話に割り込んできた。
「何でもいいだろ」
「えー、見せてくれてもいいのに。ああ魔道具買うのか。僕も同じの買ってよ」
流石にそれはないだろう。初対面の人にお願いするようなことだろうか。もちろん暁も断っていたが相手もなかなか諦めずこれ以上此処で騒いでいてはお店に迷惑がかかってしまう。
「暁、今回はあきめてまた今度かいにこよう」
「いや、今回の話を受けたのはお前が欲しがってた魔道具を買ってやる為に受けたんだから買って帰る」
そう言うと渋々ながらも魔道具を三つ買ってくれた。
(お金がないから受けたんだと思ってたけど違うかったんだ。わたしに気を遣ってくれなくていいのに。こんな小さな子の面倒見さされてるんだからこっちが反対にお礼をしないといけないんだから)
暁の服の裾を引っ張って屈んでもらいギューッと首に抱き付いた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
背中をポンポンとしてそのまま抱っこしてくれた。
「食器買うんだろ」
「お金まだあるの」
「それぐらいは大丈夫」
うしろで一人騒がしくしていたが気にせず欲しい物を選んでいった。暁に何で五枚も買うのかと聞かれたので今買っておかないと割れて次買いに来たとき無かったらお揃いじゃなくなるからと言ったら苦笑していた。何でもかんでもお揃いや色違いで買い揃え満足できた。
「えへへ、ありがとう」
「食料買って帰るぞ」
最後に食料店に寄ってから小屋に戻ることにしたが、その前に黄色い髪の人に言っておかなければいけないことがあった。
「今からこやにかえりますが、何を見てもさわがないでくださいね」
一言そう告げてみんなの下へ戻った。
「ただいま」
『おかえりティア、お客さん?』
「うん」
疾風を見て怯えたりしないか心配だったが何ともなさそうに近付いてきた。
「白いドラゴンか。珍しいね」
「怖くないの?」
「ああ、全然怖くないよ」
話していると小屋の中から精霊達と瑠璃が出てきた。
『『『おかえり。ティア、暁』』』
『ん?その人』
「今日しり合ったんだけど」
『精霊だね』
「「えっ?!」」
暁と二人して驚いた。
みんなと大きさも見た目も違うのに精霊なのかと聞けば上位精霊だから僕たちとは違うし、見た目は人に姿を変えてるからだと言われた。普段はサイズが違うだけで見た目は同じなんだそうだ。
もしかして上位精霊って人に混ざって生活してたりするのと聞けばそういう精霊も居てるだろうねと。見える人と見えない人が居るのに問題はないのか疑問に思えば人間の姿になれるほど魔力があるならちゃんと見えるんだそうだ。
(もう何でもありなんだな。あまり気にしないようにしよう。うん!)
そう言えば折角魔道具を買ってもらったのに予想外のことがあって忘れてた。
「暁、かってくれたゆびわちょうだい」
「ああ、ほら」
みんなに買ってきた魔道具を見せて能力を説明し、力を分けてほしいとお願いした。みんな快く引き受けてくれ 力を込めてくれた。
一人が力を込めてくれる度、指輪に付いた石が光った。嬉しくてジッと見ていたが八人目迄やって一属性足りないのに気が付いた。
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