新天地で頑張ります(2)
解体も終わり いざ出発って時に雨が降ってきた。周りは木が多くそれ程濡れると言うわけではないがこれから天気がどうなるか分からないので雨が凌げる場所を探すことにした。なかなかいい場所が見付からず少しずつ足下が悪くなってきた時洞穴を見付けた。そこは二人と一頭が入るには少しきつかったがみんなで重なるようにして入った。
「雨はやくやむといいね」
「そうだな。長時間此処に居るのはきついしな」
「うん。でも水たまりもできてあるきにくそうだね」
「ああ。此処がもう少し広ければ一晩過ごしてもよかったけどな」
降り続ける雨を見てぼんやりしていたが何時になっても止みそうになく、この狭い洞穴じゃ何時までも持ち堪えられそうにない。
「暁、疾風、ここにいてもぬれそうだし、同じぬれるなら外に出てもっとよさそうなばしょさがさない?」
「俺はいいけどお前は大丈夫か?」
『僕はティアに任せるよ』
「よし、じゃあ行こう。炎たちはぬれないようにがばんに入って。ほら、ソルとステラも」
炎達を鞄の中に入ってある服の間に入れボーっと見ていたソルとステラを捕まえて同じように鞄に入れた。
「しばらくのあいだせまくてきついだろうけどがまんしてね。暁、先どうおねがいね」
雨の中先に進むことにしたわたし達は走ってその場を後にした。と言っても実際走ってるのはわたしだけで暁と疾風は早歩きしているだけだ。
少し走っただけで疲れて息が上がってしまった。
疾風が心配して背負ってあげると言ってきた。
『ティア、長い時間走れないでしょ?よければ僕の背中に乗りなよ』
「でもそんなことしたら疾風がつかれちゃうよ」
『ティア位軽いと平気だよ。それに雨に濡れ続けて風邪引いても困るしね』
「ありがとう、疾風」
疾風の背中に乗ることにしたわたしは、暁を呼び止め乗せてもらった。これで早く進むことができる。一人と一頭は先程よりも速度を上げて先を急いだ。
暫く走り続けたがなかなかいい場所が見付からない。さっきの所で雨宿りしていた方が良かっただろうか。後悔しかけた時何処からかキューキューと子犬の鳴く声が聞こえた。
「ねえ疾風、どこかで子犬がないてる」
『え?ああ本当だね。何処だろう?』
疾風は辺りを見回して子犬の場所を見付けてくれた。暁にも子犬が居ることを伝えその場に向かった。
「もしかして雨やどりしてるのかな?でもここじゃぬれちゃうでしょ。わたしたちもさがしてるところだからいっしょに行こう」
子犬を抱き上げようと手を伸ばせば怪我をしており、治してあげようと少し体を動かすとその後ろには精霊が二人居た。
「あなたのお友だちかな?みんないっしょに行こう」
子犬の怪我を治し、精霊二人をみんなと同じように鞄に入れ子犬を抱っこしてから暁に疾風の背中に乗せてもらう。
「はやて、もうひとがんばりよろしくね」
お願いすると疾風と暁は走り出した。
雨は相変わらず降り続きわたし達の体を濡らす。このまま見付からないかと諦めかけた時洞窟を見付けることができた。
泥々でびちゃびちゃだった服や体を魔法を使って綺麗にし、鞄に入れたままの精霊達を出してあげた。
「暁、疾風おつかれさま」
「ああ、いい場所があって良かったな」
『本当、疲れたよ』
「ゆっくり休んでね」
「さて、せいれいたちとワンちゃんはいたいところとかない?」
『『『大丈夫だよ』』』
自分の連れている精霊達しか返事してくれなかった。
いや、聞こえないだけなのかな?
「みんな他の子やワンちゃんにも聞いてみて」
『ティア、その子 犬じゃないよ』
『ああ、本当だ。尻尾が二本あるもんね』
「えっ?じゃあこの子は・・・」
『『狼の魔獣だね』』
狼?!そっか、狼が居るんだ。真っ白でふわふわしてるし犬かと思ってたよ。まあ生で狼見たことないけどね。
「きみたち三人はお友だちなの?」
『カラスに苛められてたところを狼が助けてくれたんだって』
ん、カラスに?
精霊二人は雨が降ってきたので木の枝に止まり雨宿りをしていた。なかなか止まないなと思ってたらいきなりカラスが現れて嘴でつついてきた。二人して逃げてたら同じ様に木の下で雨宿りしていた狼がカラスを追い払ってくれたが、その時に狼が怪我をしてしまったらしい。
成る程。優しい狼なんだね。
「あなたたちはこれからどうするの?よければいっしょにくる?考えてみてね」
「ところであの子たちのかみのけぎんとくろだけどくろってなにぞくせい?」
『黒は闇属性ね』
「やみ?そんなのもあるんだね。あとなにぞくせいがあるんだろう」
『雷ね』
「へー。いつか会えるかな」
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