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細胞鳥?騒動日記  作者: 紫乃月 聖巴


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10. ピットリの日常5

 金曜日のこと。


 高屋圭が、自分のデスクでコンビニから買った昼食のおにぎりを食べようとしていた。おにぎりは具がたっぷりだった。おにぎりの包み紙をカサカサと開けた瞬間に何かが視界に映ってきた。どこからともなく、ピットリが飛んできて高屋の周りを旋回した。


「うわっ!なんだよピットリ、急に飛んでくるなよ!びっくりするだろ!」高屋は胸を抑えてピットリを見た。

 ぴっぴっ?(ソノオトナニ?)


 ピットリは高屋の腕に止まった。そして、とことこと歩き高屋の手をつついた。


「ん?なんだ?やけに食いつくな、ってピットリちょっと痛い。つつくなよ」


 ピットリを振りほどこうとしたが中々離れない。


 ぴっぴっ!(サッキノカサカサ!)


 高屋は手にある包み紙をくしゃっとした瞬間、ピットリは反応した。


 ぴっ!(ソノオト!)


 ピットリは包み紙がある高屋の手を見つめて鳴いた。


 高屋は自分の手にある包み紙を見た。「……もしかして、この包み紙の音に反応したのか?」


 ぴっぴっぴっ!(モウイッカイヤッテ!)

「なんか訴えてそうだけど、なんて言ってるんだろ?んーわからん!」


 高屋は試しに包み紙をカサカサと動かしてみた。


 ぴっぴっ!(ソレソレ!)


 ピットリは興奮して羽をばたつかせた。


「……この音に、やけに反応するな。好きなのかな?」またカサカサと動かしてみる。

 ぴっ(スキ)!

「なんか、うれしそうなんだよなー」高屋はピットリを見つめた。


 何を思ったのか高屋は包み紙を丸めて投げた。するとピットリが目を輝かせて追いかけた。そしてピットリは包み紙を嘴にくわえて持ってきた。


「……えっ、今取ってきたの?うそだろ?!」高屋は目を見開き驚いた。

 ぴっぴっ!(モウイッカイ)!

「……お前、鳥だよな?」高屋は疑惑の目でピットリを見る。

 ぴっ?(ナニ?)


 ピットリは首を傾げた。高屋も首を傾げた。


 それから昼休みの間中、高屋とピットリはコンビニの包み紙を使って投げてくわえて持ってくるという遊びを繰り返していた。


「なんだこれ、面白!犬みてぇー!ピットリ、とってこーい!」


 ピットリはうれしそうに鳴いてくわえてくる。最終的に高屋は、面白がってそうしている内におにぎり食べるのを忘れていた。


 ぴっぴっ(タノシカッタ)。


 ピットリは、満足したのかいずこかへ飛び立って行った。


「あれ?いつの間にか昼休が憩終わっちゃったよ。あーお腹減ったわ……なにやってんだろ俺……」


 とりあえず、おにぎりを口にくわえて仕事を再開する高屋であった。

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