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万能工具で異世界修理屋  作者: 武川やまね
第一章 修理工房編
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コンプレッサーみたいな魔道具 ー ケツに刺して遊ぶのはいけない



ある日、レーン達がダンジョンで大量の魔道具を見つけてきた。


「隠し部屋の隠しボスの隠し宝箱だぜ。」

「宝箱、開けるの大変だったのだ〜。」


ほう。


「ボスはパワー系だったからはっきり言って楽勝だったわ。使徒様の作ってくれた武器のおかげよ!」


ほう。まあ俺はレーンが死なないようにとちょっと修理と改造をしただけだがそいつは良かった。


「ん……。デンにその魔道具の鑑定をお願いしたい。」


レーンの頼みならもちろん聞くとも。



「当たりのこい〜、当たりの魔道具こい〜。」

「当たりの魔道具きますようになのだ〜。」


ビビンバとガパオは女神に祈るように拝んでいる。


ダンジョンではレア品として魔道具を見つけたは良いがハズレだったという事は割とある事らしい。ただ当たりの魔道具は高値で取引されるからまさに一攫千金なんだそうだ。



で、その魔道具は?


取り出したのは手のひらのキューブ状の魔道具。十数個あり、どれも同じ形状だがサイズが少し違う。


「この出っ張りを押すと穴から「そよ風」が出るんだよ。出っ張りをもう一回押すと止まるんだ。」


ふーん。とりあえず万能工具の「デジカメ」でみてみると全て同じ機能の魔道具だった。まあ、全部、形は同じだしな。



で、その機能は「コンプレッサー」だった。


「コンプレッサー? 何をする魔道具なんだ?」


コンプレッサーは圧縮空気を作り出す道具だ。


「アッシュククウキ? 何なのだ? それ。」


圧縮空気は……まあ色々な事に使える代物だ。例えば浮き輪なんかに空気を入れたりかな。


「かー、空気入れか。そんなん使えねえな。」

「これはハズレの魔道具なのだ。がっくり。」


ビビンバとガパオはがっくりしている。


まあ、確かに空気入れなんて人力でやろうと思えばやれる事だしな。



とりあえず試しに1番小さいのから圧縮空気を出してみる。初期値は「最小の設定」になっているからそよ風しか出ない。その設定を変更する。


シューーッ!!


穴から勢いよく空気が飛び出した。



かなりの高出力だ。万能工具の「圧力計」によると1.0MPaくらいある。サイズの大きいのはさらに高出力で3.0MPaくらいでるのもある。


へー、これは欲しい。


「えっ? 欲しい?」

「こんなの何に使うのだ?」



この圧縮空気の使い道だけど例えば……このエア駆動の「回転ブラシ」や「エアドリル」。戦艦から持ってきた工具だ。


歯医者で使うドリルもエアー駆動のものが多い。


「おっ、フォーにも使える道具ニャ。」


フォーはこの修理工房に用心棒兼、従業員としていてくれるからたまに修理も手伝ってくれる。



他には単純に「エアーブロー」。


銃のような形で引き金を引くと先からエアーが飛び出す。


試しにコンプレッサーの魔道具の穴にネジきりをして……継手をねじ込んで……エアーブローと魔道具を接続する。


ほら、こういう使い方もできるんだぞ。


シュー、シュー!


「うおっ! すげー!」

「ちょっ! こっちに向けるななのだ!」


2人はキャワキャワとエアーブローで遊んでいる。


エアーブローはただの空気を出してる機械に見えて危険なものだから気をつけろよー。例えば「ケツに刺したり」なんかして内臓が破裂する死亡事故も起きたりしてるからな。


「うえっ。やべえなそれ。……ん、でもそれって。」

「ほう。それは使えそうなのだ。」


ん? 何に使うんだ?


ーー


後日、レーンによるとエアーブローは外殻の硬い巨大モンスターを討伐するのに使ったという事だった。


そのモンスターのケツの穴にエアーブローを差し込んで……


「やる側は汚れ仕事で大変だけど楽に倒せたわ。」


ビビンバがやったようだ。


とんでもない使い方をしたらしいが、そのおかげでこのコンプレッサーの魔道具を全てほぼタダ同然で譲ってもらえた。


やったぜ。





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