↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万能工具で異世界修理屋  作者: 武川やまね
第一章 修理工房編
19/37

大剣の盛金改造 ー 女神の彫刻をしてみた。


少しの間レーンが修理工房にいてくれる事になった。相場を知らない俺に色々と常識を教えるために。


でビビンバとガパオの2人にその間、自分達の装備を修理して欲しいと言われた。今ならお客さんもいないから了承するとまずビビンバが大剣を取り出した。


ビビンバの担いでいたドデカい大剣だ。この大剣は幅20センチ、厚さが3センチくらいあるぶっとい大剣だ。


だけど正直言ってボロボロ。刃なんかはとっくに潰れているし敵の攻撃を受ける盾としても使っているようで所々にクラックがあるし錆もある。


聞くとビビンバ本人も質量のある鉄の塊としてしか使ってないみたい。


こんなにボロボロならもういっそ抜本的に作り直すしかないと思ったのでそれをやっていいか? とビビンバに聞くと「任せる。」との言葉が帰ってきた。


ビビンバの豪快な返事に俺も気合を入れる。


まずは大剣を思いっきり研磨した。研ぐレベルじゃなく外部のクラックも含めて削る。一回り小さくなるくらいまで。


そしてこの大剣には「合金の盛金」をする。


万能工具で「盛金溶射機」を取り出す。これは金属表面に別の金属を溶射して溶着させるための機械だ。結果イメージ的には「メッキ」に似ているが性質が異なる。


これで大剣に合金を溶射して強度アップを図る。


溶射する合金は……クロムとコバルトとなにやら謎の金属。謎の金属はこの世界で採れるものらしいが万能工具からこの謎の金属を含む合金が溶射出来る。


万能工具のこの溶射機は小型ながらかなり精密に均一に盛金ができたので後は少しの研磨と研ぎで完成した。実質もとの大剣は芯となりそれを合金が包む形になった。


見た目ピカピカに新調された大剣が出来上がった。それをビビンバに試し振りをしてもらう。


「なんだ? 前より軽くなっちゃってんな。これだとダメージが下がる……うわっ! でも振りかぶると「重い」ぞ!?」


軽いけど重い。そんな矛盾する形容詞がつく大剣になった。


「……聞いた事がある。これはミスリル鋼の特徴。」


合金に含まれていた謎の金属だけどこちらの世界ではミスリルなんて名前がつくみたい。


とりあえず扱う分には軽くて対象には重撃を加える事が出来る大剣、しかも各部位の強度が上がった大剣に仕上がった。


で、仕上げに大剣のツバの部分にちょっとした意匠を凝らす。「女神様」の御姿を彫る。外国の硬貨みたいに顔が浮き出る形でそれよりさらに精巧に彫る。


「はえー、器用なのだ。すごいのだ……。」

「ん……ガパオ。惚れた?」


「レーンの彼氏に手は出さないのだ!」

「ん……わかってる。でもすごく器用。」


女神様の顔は直接見てはいないけどなんか「万能工具」を通してならその御姿が描ける気がしたのでやったった。そして女神様を描いた途端、大剣の何かが変わったような気がした。その大剣をビビンバに渡す。


「おいおい、なんかこの大剣を握ると力が湧いてくるぞ。なんだこれ?」


えっ? なんだろう。


(武技 パワークラッシュが使えるようになったかしら。)


頭の中で声がした。これは女神メーコ様の声だ。あっ、なんか勝手にメーコ様の御姿を描いちゃってすみません。


(貶めるものでなければ問題ないかしら。それより万能工具を通じて私の力が顕現してるみたいかしら。私からしたらそこまで大したもんでもないから気にしないけど。)


あっそうなんですね! 教えて下さってありがとうございます!



で、武技 パワークラッシュが使える大剣になった事を皆に説明するとビビンバは単純に喜んでいるしガパオとレーンは戦慄を覚えている。


「武技が使えんのかよ! やったぜ!」


「レーンの彼ピはやばい力を持ってるのだ。」

「ん……私もここまでとは知らなかった。」



で、レーンにこういう大剣の改造依頼や女神の彫刻依頼は他から来たら受けるのか? と聞かれた。まあ俺にできる仕事の依頼は受ける方針だったけど。


えっ? いくらで受けるのかって? えっと、銀貨1枚くらいの労力だけど金貨10枚くらいもらった方が良いのかな?


「……足りない。どっちも金貨300枚くらい貰わないとダメな気がする。安売りは危険。」


聞くと武技ってのは少なくとも数年はその道の修行をして使えるようになるかならないかといった「能力」らしい。それが武器によって簡単に使えるようになるのは色々なバランスを崩しかねないと。


確かにそうだ。でもレーン達からそんな大金を貰うのはちょっと。


「ん……。それならパーティーメンバー以外は金貨300枚要求するようにすれば良い。とにかく乱用は危ない。」


うん、そうだな。そうしよう。その辺しっかり線引きするようにしよう。



その後、ガパオの小剣(ナイフ)の研ぎと女神様の彫刻(武技 ステルスアタックが使えるようになった。)をして皆の防具も修理・改造をした。


レーンを守るためと考えると修理・改造にも気合が入った。


ただちょっとやり過ぎたみたいでレーン達からは白い目でみられたけどこれでも最低限で本当はもっとしっかりした装備にしたいと言ったらなんか苦笑いされた。


なんもおかしい事は言ってないと思うけどな。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。