22.月影双雲
ある日のこと、麗は高僧と一対一で話す機会を得た。その高僧は名を“月影双雲”と言い、彼女の能力についての知識があり、そのコントロール方法を教えることを提案した。
「麗、お前の能力は強力だが、制御しなければ自分を傷つけることになる。まずは自分の心をしっかりと見つめ、内なる平穏を保つことが大切だ。」
麗は真剣な表情で頷いた。「どうすればいいのでしょうか?」 双雲は静かに説明を続けた。
「座禅を通じて、自分の心の動きを観察することだ。人々の心を読み取る時、まずは自分自身の心が平穏であることを確認しなければならない。心が乱れていると、他人の感情に飲み込まれてしまう。」
「では、どうやって心を平穏に保つのですか?」麗は興味津々で聞いた。 双雲は微笑んだ。
「呼吸に意識を集中させることだ。深く息を吸い、ゆっくりと吐く。そのリズムに心を合わせ、雑念を払いのける。そして、心の中に広がる静寂を感じるんだ。」
麗はその教えを胸に刻み、毎日の修行に励んだ。次第に彼女は自分の心をコントロールする術を身につけ、人々の心を読み取る時も平穏を保てるようになっていった。
「ありがとう、双雲様。おかげで、少しずつですが自分の力を制御できるようになってきました。」 高僧は穏やかに微笑み、「お前の努力の賜物だ。これからも精進を続け、自分の心と向き合い続けるんだ」と励ました。
麗は感謝の気持ちを胸に、新たな一歩を踏み出せたことを実感した。龍禅寺での修行生活は続き、彼女の心は次第に強く、穏やかになっていった。




