演題 アンドロイドの恋
発表前に国際アンドロイド製作規定に従う事を宣誓します。
PURE7試作完成体 アンドロイドネームlose pudove によるアンドロイドの新世紀と課題。
PURE7は擬似脳神経を利用した人工頭脳、高精度個人認識プログラム、シン・ウエハラ作製の新倫理プログラムによる完全自立思考型アンドロイドです。擬似脳神経は人間の脳構造を解明して製作された新型の人工脳。この研究に関しては参考資料を添付したのでそちらを参照してください。
今回は新型アンドロイドの発表であるため、擬似脳神経に関しましては医療分野との共同研究を進めているため医学学会にて発表させていただきます。
写真1 ロゼの写真5枚
このようにPURE7は見た目も従来のアンドロイドと比較して格段に人間に近づけました。これに関しては使用した人工皮膚や人工義眼など各種部品を医療分野へ応用する為の実験データ収集のためであり汎用型に関しましてはここまで精密にする必要はないと考えます。部品に関しましては参考資料をご覧下さい。
実演1 ロゼに動作をさせる。
このように動作も従来のアンドロイドと違い人間同等です。汎用型に関しては使用目的により動作レベルを調整して開発する予定です。
PURE7最大の特徴は高精度個人認識プログラムにより従来のアンドロイドよりも優れた個人認識を行うことです。特に接触回数が多い者に関しては相手の仕草や言動などのデータを蓄積・分析して最も相応しい対応を行います。
蓄積されたデータや分析結果により、従来のアンドロイドより円滑なコミュニケーション能力を発現します。
動画1
ロゼ起動から1週間後までの勤務の様子
動画2
ロゼ起動から一ヶ月後、三ヶ月後の勤務の様子
PURE7シリーズを利用すればアンドロイドの活躍現場は飛躍的に広がります。大いに社会貢献を担い、人類に利益をもたらすでしょう。新型アンドロイドPURE7は正に科学者が追い求めてきた夢。
しかしながらPURE7には大きな課題が二つあります。
その前に今回の演目は「アンドロイドの恋」です。我々が開発した新型アンドロイドPURE7がアンドロイドはどこまで愛情を表現可能かご覧下さい。
動画3
ロゼと女性Sの交流動画
実演2
ロゼと女性Sを舞台上で披露。
※ここでロゼ機能停止予定
このようにPURE7の課題はあまりにも人間に類似しすぎた共感能力により、人間に対して愛を錯覚させることです。今回の試作完成体の容姿があまりにも人間に近かったために女性Sはロゼに恋愛感情を寄せました。皆さんの表情や会場の空気もそうです。機械であるロゼに対する同情、憐憫。これはPURE7を使用するにあたって不利益をもたらすでしょう。
今回は女性Sにロゼがアンドロイドであることを伏せさせていただきました。PURE7の使用目的は共感により人類に利益をもたらすことです。ロゼは自らを人間と偽り続けて女性Sの恋人となりプロポーズまでしました。結果女性Sを最も傷つけました。たった今それを実演させていただいたようにPURE7は正しい判断において使用者に対して最も不利益を生じさせた場合、強い存在否定を認識し機能を停止します。
PURE7によりアンドロイドはここまで愛情を表現します。それが我々人間に対して必要で有益なことなのか。自ら破滅までする高精度アンドロイドをどう運用するべきなのか。その二つがPURE7の課題です。




