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第26話 龍王との会談

第26話です。今回は龍王との力比べらしいです。ですが、邪魔者も来るようですよ?

玉座の間に、静かな風が流れていた。

巨大な黄金の龍――龍王は、ゆっくりと翼を畳む。

その瞳は、まるで何千年もの時間を見てきたように深い。

「人の王よ」

龍王の声が響く。

「貴様は“戦争を終わらせる”と言ったな」

怜は頷いた。

「そうだ」

「そのために、まず各国と話をする」

「龍の国が最初だ」

龍王はじっと怜を見つめた。

「……ならば一つ聞く」

「この世界を誰が作ったと思う?」

ミアが小声で言う。

「急に哲学きた」

莉奈が苦笑する。

「でも大事な話かも」

怜は答えた。

「神」

「それが歴史の教えだ」

龍王はゆっくり首を振った。

「半分正しい」

「そして半分、嘘だ」

空気が張り詰める。

怜が静かに言う。

「どういう意味だ」

龍王の瞳が細くなる。

「神は確かに存在する」

「だが奴らは――」

「創造主ではない」

ミアが思わず声を上げた。

「え?」

莉奈も驚く。

「じゃあこの世界は……」

龍王は答える。

「元から存在していた」

「神は後から来た存在だ」

怜の目が鋭くなる。

「……支配者か」

龍王は笑った。

「察しがいい」

「神は世界を管理し、均衡を保つ」

「だが――」

その声は少し低くなる。

「均衡を保つためなら、戦争も利用する」

ミアが眉をひそめる。

「利用って……」

龍王は言った。

「人間、魔族、エルフ、ドワーフ」

「種族同士が争えば、どこか一つが強くなりすぎることはない」

怜は静かに呟く。

「だから争いを止めない」

龍王は頷いた。

「そうだ」

「いや――」

「むしろ、火種を与える」

玉座の間が静まり返る。

莉奈が小さく言う。

「じゃあ……」

「今までの戦争って……」

龍王は答える。

「多くは神の思惑の中にある」

怜は目を閉じた。

(やっぱりか)

王城の書斎で見た、人魔協約。

あの歪んだ歴史。

すべて繋がっていく。

龍王は怜を見つめる。

「ではもう一つ聞こう」

「貴様は魔王をどう思う?」

ミアが少し警戒する。

「敵……じゃないの?」

怜は少し考えた。

「わからない」

「まだ会っていない」

龍王は笑った。

「正直でいい」

そして、ゆっくり言う。

「魔王は――」

「本来、人間の敵ではない」

ミアが叫ぶ。

「え!?」

莉奈も驚く。

「でも歴史では……」

龍王は首を振る。

「歴史は勝者が書く」

「かつて人と魔族は共存していた」

怜が言う。

「人魔協約」

龍王の瞳が光る。

「ほう」

「そこまで知っているか」

怜は頷く。

「王城の書庫で見た」

龍王はゆっくり言った。

「魔王はその協約を守っていた」

「破ったのは人間の王だ」

ミアが呟く。

「……最悪じゃない」

莉奈が主人公を見る。

「じゃあ魔王は……」

怜が答える。

「被害者の可能性がある」

龍王は少し笑う。

「可能性ではない」

「事実だ」

その言葉は重かった。

龍王は続ける。

「だが、長い戦争は互いを変えた」

「魔族も人間も、もう簡単には信じ合えない」

怜は言った。

「だから俺が会いに行く」

龍王の瞳が細くなる。

「魔王に?」

「そうだ」

短い沈黙。

そして――

龍王は大きく笑った。

「はははは!」

「実に面白い人間だ!」

ミアが耳をふさぐ。

「声でかい!!」

龍王は言う。

「いいだろう」

「貴様の旅、見届けてやる」

そう言うと突然、黄金の光が広がった。

巨大な龍の体が光に包まれる。

ミアが叫ぶ。

「え!?なに!?」

光が収まる。

そこに立っていたのは――

一人の男だった。

長い金髪。

鋭い金の瞳。

だが――

頭には角。

腰の後ろには、長い龍の尾。

ミアが指差す。

「しっぽ!!」

莉奈が苦笑する。

「龍王様……?」

龍王は肩を回す。

「久しぶりの人化だ」

怜が聞く。

「人化?」

「龍は人の姿になれる」

龍王は腕を組む。

「この姿なら貴様らと動きやすい」

ミアがじーっと見る。

「見た目普通の人だね」

龍王はニヤッと笑う。

「普通ではない」

「龍王だ」

怜が言う。

「名前は?」

龍王は少し考える。

「……人の名前か」

「では」

「レグルスと呼べ」

ミアが頷く。

「レグルスね!」

莉奈も笑う。

「よろしくお願いします」

レグルスは肩をすくめる。

「堅苦しいのは嫌いだ」

怜を見て言う。

「王よ」

「しばらく貴様の旅に付き合う」

怜は笑った。

「歓迎する」

こうして――

龍王レグルスが仲間に加わった。

そして四人は、龍の国の都市へ向かう。

空には龍が飛び、

山には龍族の街が広がっていた。

ミアが興奮する。

「すごい!!」

莉奈も目を輝かせる。

「空の街……!」

レグルスは少し誇らしげに言う。

「ここが龍の国だ」

怜はその光景を見ながら思った。

(世界は……)

(思っていたより、ずっと広い)

龍の国の都市は、人の国とはまったく違っていた。

山を削って作られた巨大な段状の街。

岩のテラスが幾重にも重なり、そこを龍族が行き交う。

空には翼を広げた龍たちが悠然と飛び、

建物の屋根や広場には、人型の龍族が集まっていた。

ミアは周囲を見回して目を輝かせる。

「すごい……!」

「本当に龍だらけ!」

莉奈も感心したように言う。

「でも、人の姿の人も多いんだね」

横を歩くレグルスが答える。

「常に龍の姿だと街が壊れる」

「だから普段は人化している者が多い」

彼は軽く肩をすくめた。

「とはいえ、戦う時は別だがな」

怜は街を見渡した。

岩の広場の中央に、大きな訓練場が見える。

そこでは龍族たちが戦っていた。

槍、剣、魔法、そして龍の力。

レグルスが顎でそこを示す。

「修行ならあそこだ」

ミアが拳を握る。

「よし!レベル上げ!」

莉奈も笑う。

「ここなら強い相手もいそう」

龍族の修行

訓練場では、すぐに模擬戦が始まった。

ミアの相手は若い龍族の魔術師。

莉奈の相手は槍を持つ龍族の戦士だった。

「始め!」

合図と同時にミアが杖を振る。

「フレア!」

火球が放たれる。

しかし龍族の魔術師は翼を広げて空へ跳び、簡単に避けた。

「速い!」

ミアが驚く。

上空から氷の魔法が降ってくる。

ミアは慌てて水の盾を展開した。

「くっ……!」

その様子を見ながら、怜とレグルスは少し離れた場所に立っていた。

レグルスは腕を組んでいる。

「仲間も悪くない」

「だが」

金色の瞳が怜を見る。

「貴様の力はまだ見ていない」

怜が振り向く。

「……見たいのか?」

レグルスはニヤッと笑った。

「当然だ」

「神を拒みながら龍を退けた人間」

「そんなもの、興味を持つなという方が無理だ」

怜は少し考えた。

そして剣を抜く。

だが、使う剣は樹王の剣ではない。

今回は樹王の剣もできるだけ使わない。

「じゃあ、少しだけだ」

レグルスの目が輝く。

「いい」

彼は一歩前に出た。

「久々に楽しめそうだ」

訓練場の端に空間が作られる。

龍族たちが興味深そうに集まる。

ミアが気づいて叫ぶ。

「え!?戦うの!?」

莉奈も驚く。

「ちょっと待って!」

レグルスは笑った。

「安心しろ」

「殺しはしない」

怜も剣を軽く構える。

「試し合いだ」

レグルスが言う。

「先に言っておく」

「俺は加減が苦手だ」

次の瞬間――

消えた。

「速っ……!」

怜が剣で受ける。

ガン!!

凄まじい衝撃。

レグルスの拳が剣に叩きつけられていた。

地面が砕ける。

「ははっ!」

レグルスが笑う。

「いい反応だ!」

怜は衝撃を流して距離を取る。

「本当に加減する気あるのか」

レグルスが肩をすくめる。

「ない」

そして再び踏み込む。

拳、蹴り、尾。

龍の力が連続で襲う。

怜はそれを剣と衝撃波でいなしていく。

空気が爆発する。

ドン!!

衝撃波同士がぶつかる。

周囲の龍族がざわつく。

「人間が龍王と戦っている……」

レグルスは楽しそうだった。

「面白い!」

「だがまだ本気じゃないな」

怜も少し笑う。

「お互い様だろ」

その瞬間――

空が暗くなった。

神の使徒

空の雲が裂ける。

白い光が降りてくる。

訓練場の中央に、一人の存在が降り立った。

白い衣。

光の翼。

その瞳は冷たい。

レグルスが顔をしかめる。

「……来たか」

怜が聞く。

「誰だ」

レグルスが低く言う。

「神の使徒」

ミアが叫ぶ。

「神!?」

使徒は静かに言った。

「龍王レグルス」

「神の命に背き、人間に肩入れした罪」

「裁きを与える」

レグルスは鼻で笑う。

「相変わらず偉そうだな」

神秘的な輝きを放ちながらも、その内側に広がるのは絶対的悪。

それでも怜は怖気付かず、神の使徒を睨みつける。

こうして、図らずとも神の使徒との戦闘が始まってしまった。

いかがだったでしょうか。面白いと思った方は応援をよろしくお願いします。

次回は神の使徒vsレグルス&怜です。

お楽しみに(* 'ᵕ' )☆

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