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王宮への帰還。

とばして更新してきますよ〜

アドイ・ナユ。



帰ってきた、と思ってしまうほど離れたわけではないのに、円形の都市が懐かしく感じる。


帰還して早々に王宮への出仕を求められたウリセスと共に、『黒の本』たちが眠る書庫へ向かう。


旅の疲れもあって馬車の移動中はほとんど寝ていたため、彼とまともに話すこともしていなかった。


杉崎璃桜、異世界75日目の昼。


途中心配をかけたオージェ候第二息女のテレサに砦で挨拶を済ませ、どうやら水害は一旦退いたようだが、事件に関わっていただろう上級精霊は未だ不明のまま。


精霊術が使えるようになったが、未だ手探りのままなのでそのうちウリセスに教えてもらわなくてはならない。テオさんには定期的に連絡ができるようになり、この件については彼女が徹底して調べるとの事だった。



「おかえり、リオ。」



う、うわぁ。


円卓の間で拝謁。何この綺麗なモノ。


久しぶりに見たエセルバードの輝かしいかんばせ

王は別の対談中で会わなかったが、かえって良かったと思うくらいだ。

こんなものが、二つも視界にあってたまるか。


何このダメージの強さ。やっぱり、いくら性格アレでも美形は美形なんだわ、と再確認しました。


帰還の報告をウリセスにまかせ、いそいそと『黒の書庫』へ向かう。





『世界領域』を封印するーーーー



そのためには、まず私の力を初代並にしなければならなかった。髪の毛が元に戻ってようやく『黒の術師』としてのベースができたが、まだまだ私には足りないものがあるらしい。

戦の経験、応用、そして、力の増強。

そのための各精霊界に関連した契約ーできることなら、精霊王ーあるいは上級の精霊との契約を結ぶ事が望ましい。


そして、各代の『黒の術師』たちが残した遺産ーを受け継ぐこと。

桐子さんのものは初代が既に吸収したから、残りは三つ。基本的なものはすべてこの書庫にあるのだが、歴代の『黒の術師』たちはどなたも癖があったらしく、やはり桐子さんのようにこの国以外の場所へ秘匿しているとー初代が言っていた。


けれどこれが、四代目ーユウスケ・ヨシオカにどう繋がるのかは、全くわからなかった。

初代が説明してくれなかったからだ。


どちらにせよ、彼と戦うためには私がもっと強くならなくてはならない、ということらしい。


そういうわけで、各地への手がかりとして残された書籍を調べることから始めることにした。



「とはいえ、目で読むのはめんどくさい…よし。」私は書庫に手をかざし、


(選別)

(ソート)

(抽出)

(キーワード、黒の術、地名、住まい)

(集約)


黒い文字の羅列が滝のように降り注ぎ、『黒の総本』に集まる。


ずざざざ、と音でもしそうなくらいの動きだ。まるで、生物のように。


「よし。」

これって、インターネットに似ている。


くすり、と初代が笑った気がした。


何となく感覚が掴めて来た。

音声発音に頼らず、名前にも縛られずに術を行使することができる。

問題があるとすれば、いくつもの術ー例えばさっきの作業では3つの黒の術を組み合わせたものだけど、その数が増えるにつれ私の精神集中力も必要になる。


初代は片手間に『黒の術』を使えたようだけど、複雑で大きな術を使うためには私が術に集中しなくては使えない。術が発動するまでのタイムラグをどれだけ減らすことができるかー。ああ、これって、もしかして。


ゲームの中の必殺技を発動させるのに似ている?


また、くすり、と笑った。


大事なのは力の強さより、どう駆使するか?


『リオにしては上出来だ。』


声が響く。


『お前があいつに勝つためには力ではなく、頭脳戦で行くしかない。』


無理ですよ、そんなの!

『まぁ、お前には俺がついている。気に病むな。』


どんだけのものを背負わせておいて、その台詞です。


ふわり、と初代が実体を伴って現れる。


「最近、神出鬼没ですね。」

『ここは黒の術にとって発動しやすい環境下にあるからな。』そう言って苦笑しながら、


ぽん。


私の頭に手をのせた。


『苦労をかけるが。今回で終わりにする。お前は俺が守ってやる。』


ひたり、と真剣な瞳で見つけられる。


「幽霊に言われてもね。」戦うのは私だし?


『実体があればいいのか?なら、そこを開けろ。』と言われて、右の扉を開ける。中は小さな小部屋になっていて、さらに続きの扉があるようだ。


『そこに、触れ。』扉の右側に、鏡が埋め込まれていた。手鏡くらいの、ちょうど私の手が収まるサイズだ。私は言われた通り、鏡に触ってーーーーー


ドン!


一度、そんな振動がしたと思ったら、初代は消えていた。おそるおそる指を離すと今度は扉がギィと、開く。驚いて思わず半歩下がる。


「出迎え、ご苦労。」


声は私の背丈より上から。

真っ黒なローブ、真っ黒な靴、真っ黒な服、そしてーーーーー


「どうした?いい男すぎて声も出ないか?」


ヒロキ・カキザキ、その人が存在した。

はい。

まさかの。実体。

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