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【25000PV突破】元勇者、転生聖女として俺を召喚し異世界救います。~惚れた大聖女に転生していました。中身は元勇者のおっさんですTS~  作者: 奏楽雅


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第80話:私たち奴隷なんですね

人類が何度も滅びていた?

魔族によって?

エルフや鳥の王はそれを見てきたというのか?


数千年から数万年。世代交代の少ない種族だ。地球でいえばネアンデルタールやクロマニオンの時代からこの姿で生きてきたと考えるのが自然なんだろうか。


隷属の首輪をつけられた俺は、サロメとエルウィン、そしてメルメルクルティエでエーナに乗って飛んでいた。


メルメルクルティエが乗っているのは、俺達がルルリザクルティエを知らないからだ。


「お前たちの命は、私の呪文一つで終わることを肝に銘じておけ」


この隷属の首輪は、その呪文で刃が出て首を落とすらしい。


サロメもエルウィンも表情が硬い。


エーナには黙って貰っている。特殊な存在なので隷属の首輪でどうこうならないと思うが余計な警戒はされたくない。


「メルメルクルティエさん。お話しても?」

俺の前に座るメルメルクルティエに話しかけてみる。


「却下する」


「…ルルリザクルティエさんのことで聞いておきたいんですが」


「なんだ?」


「なぜルルリザクルティエさんは、逃げられたのですか?」


「お前が知る必要はない」


「逃げている理由がわかれば、どういう行動をとるか予測しやすいのですが」


「…世界樹の巫女になることから逃げたのだ」


「その巫女とはなんなんですか?」


「……世界樹の管理だ、次の巫女が現れるまでな」


「世界樹の管理?自然木ですよね?」


「世界樹にはそもそもの役割があるからな、この世界の全ての木と地下で繋がり、世界の魔素を正常化している…」


(初耳だ)


「魔素の正常化とは?」


「この世界には遍く魔力が満ちている

この世界で生を受けた存在は、魔力の素となる魔素を酸素と同じように取り込み循環させている。わかるな?」

子供にでも教えるようにメルメルクルティエはいった。


「はい、魔法使いはその魔素を魔力として取り出し魔法を行使する。

また、魔素の強い中にいれられると魔素中毒となり、死んだり姿を変えてしまう」


召喚された勇者はこの生態機能がないため、属性という形で世界に満ちる魔素を変換して無尽蔵に魔力として行使できる。


この違いが、この世界の人間では魔力の塊である魔界の門を閉められない。内部に魔力を持たない召喚勇者だけが可能という理由だ。


「そうだ。しかし、呼吸と同じで取り込んだ魔素は魔法や生命エネルギーとして使われた後はどうなるのかわかるか?」


「…いいえ」

考えたこともない…


「…不活性魔素として吐き出される。

この不活性魔素は、魔素ありきの生物からすると毒となり植物を含む生物を殺してしまう」


その不活性魔素を活性魔素に変える循環機能が、世界樹というものだとメルメルクルティエは俺の前で右手を突き出し掌を広げるとそういった。


「人間は窒息など即時性のある呼吸と違い、魔素の循環は知らないだろうな…」そう漏らす。


知らない、全く知らないことだった。

地球にはない物質だ。エネルギーとして利用するなら循環システムがあって然るべきだった。

教会にならこんな知識があるのだろうか?


今まで人が知らなくてもエルフが良いようにしてくれていたということなんだな。


「感謝します。ありがとうございました」

俺はお礼をいう。


「なんだ、気持ちの悪い」


ステラの姿になって初めて気持ち悪いとかいわれた…(くすん)


「この街近郊で、鳥の王がファルボリックを捕まえたらしい。降りてくれ」

メルメルクルティエが見えてきた街を指さす。


「エーナ降りて」

俺は頷くとエーナにお願いする。


フッ。黒いユニコーンに吸血鬼を連れ、隷属の首輪をはめた大聖女か…自嘲の笑いが出てしまう。

なんかもう、何もかもどうでも良くなってきたよ…


「ルルリザクルティエさんの容姿は?」


俺の言葉に、メルメルクルティエが自分を指差す。

「?」


「私と同じ顔、同じ体格だ。違いは着ている服くらいだろう」


「???」


「ルルは私の双子の妹だ」


「双子?」


「エルフの双子なんですか?」

私の驚きにサロメさんが続いた。


「ああ、数百年ぶりの双子だ。私に巫女の因子が有れば代わってやれたんだがな」

メルメルクルティエは無感情にそういった。


ファルボリックは尋問されてもルルリザクルティエの行方は話さなかった。


普通に考えれば、街ではなく森や山に隠れそうだが…


「エーナ悪いけどここで待っていて」


街の近郊で、エーナにそういうと、俺たちは街へと向かった。

着のみ着のままで、エルフとはいえ森や山では生きていられないだろうという判断だった。


ここは帝国領の城塞都市だが、隣接国も近くになく魔族に備えているだけなので問題なく街に入れた。

エルフの奴隷として…


「私たち奴隷なんですね」

エルウィンが泣いている。王妃候補だったひとだしな…

実際。俺も泣きたい。

何が悲しゅうて大聖女が奴隷なんだよ!



お読みいただき有難う御座います。

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― 新着の感想 ―
なるほど…巫女が何処かにねぇ…(゜∀゜) しかし…案外そのエルフさん勇者達と合流してる可能性があるな(゜∀゜) 奏楽雅さんも頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧
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