表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【15000PV突破】元勇者、転生聖女として俺を召喚し異世界救います。~惚れた大聖女に転生していました。中身は元勇者のおっさんですTS~  作者: 奏楽雅


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/72

第65話:帰っていい?

俺は後悔していた。


数日前、フリゲート艦ステラフィールに乗船する前に言ったことを…


”異世界と言ってもファンタジー世界ではない。飛空艇とか、転移ポータルとかある世界なら良いんだけど…

残念ながら、そんな便利なものは存在しないんだ。”


俺は確かにいった、実際そうなのだから…


でも、でも…


「大聖女、この速度ならもう直ぐだ」


「そうですね…」


俺とリンダ女王は天駆けていた。


乗っているのは漆黒のユニコーン。


俺のことを俺の嫁と言った幽霊船の第三形態だ。

――なんだよ形態って!


「しかし、流石は大聖女だな。このような手段を使うなんて」


「はぁ、恐れ入ります」


まあ、なんだ。


あれだよ、あれ。幽霊船に取りついた一角獣の霊だったんだよ。

よくある話だろ、受け入れろよ、「俺!」


「どうした?大聖女」


「な、なんでもありません、どうかステラとお呼びください」


「そうか?なら私の事もリンダと呼ぶがよい」


「はい、リンダ様」


でね、幽霊船はフリゲート艦ステラフィールの船首像に一目惚れしたんだそうな。


『フィギュアヘッドを一目見て心奪われたが、いくら語り掛けても返事のない造り物だったのじゃ。それが、リアルで存在するなんて!』


そのまま同じ姿の俺がいることに気づいて近づいてきたらしい。


『俺の嫁よ。決して離れたりしないのじゃ』


でもな、このユニコーン雌なんだわ。


『処女好きはユニコーンの習性じゃ、雄も雌も変わらんのじゃ聖なる存在だからな』


幽霊のくせに…

(あれ?もしかして俺って憑りつかれてる?)


取り敢えず、便利ツールはファンタジーではなくオカルトだったということで納得しよう。役に立ってくれよ…えーと…


『名前は勝手につけるといい』


じゃあ………”エーナ”でどうだ?


『良い響きだな意味はあるのか?』


ユニコーンのユニは1だから、1のケルト語で、その女性名みたいなものだ、日本風に言うと一子とか一美とかかな?


『よくはわからんが気に入ったのじゃ、これからはエーナと呼ぶがよい』


…漆黒のユニコーンに乗る大聖女…絵面的にどうなんだろうか…

(聖女資格剥奪されないか心配だ)


「ステラよ、見えてきたぞあの島だ」


「大きいですね…」

エーナはスカイツリーの展望回廊くらいの高さで飛んでいる。

予想していたより広大だ、日本を空から見ても島か大陸かわからないのと同じだ。

感覚アイスランドくらいあるんじゃね?

行ったことないけど…


「リンダ様。首都はどっちですか?」


「……」


「リンダ様?」


「いや、聞かれても空から来たことないし…船では航海士任せだし」


そ、それもそうか…


「海岸沿いに飛べば港街に出ますよね?」


「た、たぶん」


(道案内が頼りない…)

これ違う島とか大陸だったらどうしよう…


***


俺の懸念は杞憂だった。


半時も飛ぶと、港街が見えそれが王都だった。


「あれですね」


港街の埠頭には、どこからどうみても海賊船という船が何隻も見える。

小高い丘の上には申し訳程度の城の姿があった。

城塞都市ではないが、街の規模はそこそこの規模があるようだ。


「このまま王城の庭に降りれるか?」


「エーナどう?降りれる?」


『まかせるのじゃ』


街を旋回しつつ、エーナは降下体制に入る。


そうすると…


ヒュン

  ヒュン

 ヒュン

ヒュン


「え?」


真横を通り過ぎる弓矢の音が…


「キャアアアアーーー」


矢を射られた。


「エーナ!上昇!上昇!緊急上昇!」


下を見ると何人もの屈強そうな男たちと、弓を構えた女性たちがこちらを狙っていた。


「リ、リンダ様!」


「うむ、空にまで気を遣う防衛体制。完璧だな!」


「そうじゃないでしょ。止めさせて下さい!」


「だがここからだと声が届かんぞ?」


《エンジェル・ボイス》

俺は女王に魔法を掛けた。


「私だ、リンダ・ブラッドリー・ノースランドだ!

攻撃するでない!

大聖女を連れてきた!

攻撃でなく出迎えの準備をせよ!」


「女王だって?」

「あの黒い馬に?」

「大聖女を連れてこられた?」

「黒い馬に乗った聖女ってありなのか?」

「どうだろう」

「なんか違う気がするよな」


俺のエンジェル・イヤーに様々な声が聞こえる。

やっぱ黒は聖女のイメージじゃないのかな?


『嫁よお前も黒い服を着るのじゃ』

そのセットだと死神かなんかに見えそうなんだけど…


二回目のファイナルアプローチは、攻撃を受けることなく庭に降りることができた。


「女王」

「女王おけえりなさいやし」

「お帰りなさいお嬢」

わらわらと集まる海賊たち。

(騎士や兵士のイメージじゃないんだよ…バイキングだよどうみても)


「今戻った!」

「なんで空から?ってかなんですかその漆黒の馬は!」

「大聖女の馬だ、飛んできたのさ」

「飛ぶ馬なんて聞いたことありませんぜ」

「私もだ、だが問題はそこではない。

占術師のババが告げた、大聖女を連れて来たんだ」

そういって女王は俺を指さす。


一斉に強面の目に晒される俺…

(か、帰っていい?)


お読みいただき有難う御座います。

評価・ブックマーク・感想・レビューなどアクション頂けると励みになります。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ