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元勇者、転生聖女として俺を召喚し異世界救います。~惚れた大聖女に転生していました。中身は元勇者のおっさんですTS~  作者: 奏楽雅


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第22話:御前会議

昨日マリア王女に頼まれた会議は、結構マジな内容になるようで…


「これより、陛下臨席の王室会議を行なう」

二十畳ほどの会議室に侍従の声が響き渡る。


列席者は、王様、侍従、マリア王女、シャルロット王女、煌、氷河流、惺、紫、迅、宮廷魔術師ソフィーテアさん、軍務卿、財務卿、大聖女の俺だ。他は護衛の近衛騎士が六名。

(凄いメンバーだが、ほぼいつものメンバーともいう)


「マリア王女。レムニスケート連邦国よりの書状をお願いいたします」

マリアがポーチから取り出した封筒を近衛騎士に渡す。

近衛騎士は恭しく、王様に渡すと、王は封蝋を確認し侍従に渡した。

(めんどくさ!)


侍従は、封筒を開き書状を目で追うと…


「レムニスケート連邦国、議長、イグノラムス国王より、陛下当てになります。

魔王軍との戦に置いて、膠着状況ではあるが、少しづつ押し込まれている事実。

連邦と王国合同で勇者を運用したいとの提案が書かれております」


「マリア殿、相違ない話しか?」

王が口を開き、マリアに尋ねる。


「はい、記載事項に間違いはありません」


連邦は二年前に召喚に成功し、三人の勇者を得たが、今だ扉を閉じることも、魔王を倒すことも叶わないでいる。


「我が連邦は、召喚に応じて下さった勇者三人の力を借り、魔族への攻勢を2年に渡り行ってきましたが、力足りず…昨年は勇者も一人…」

マリアが悔しそうに下を向く。

会議室に沈痛な空気が流れ、惺と紫の顔色が悪くなってしまった。


大地の勇者。巌様が昨年の戦で命を落とされてしまったのだ。

気さくな好青年だった。


「連邦は、戦力の分散は事態を解決できないと判断し、正式に勇者及び聖女の力を合わせ人類として団結したいと考えました。

王国にも賛同いただければと、今回お伺いした次第です」


そんなマリアをじっと見つめていた王は、視線を侍従に向ける。


「連邦の意向は理解致しました。

各方面、高位貴族の了承が必要な案件のため、即時回答できぬことご理解いただけますか」

「理解しております、良いご返事をお待ち致します」

侍従の言葉に、マリアが頷いた。


「マリア王女。帝国はどうするのだ?」

王が問いかける。

帝国にも、昨年召喚された勇者が二人いる。その話だ。

「帝国にも赴く予定です」

「あそこは難しいかもしれんがな…わかった。」


その後、マリアと勇者が会議室から退出し、他のものはその場に残った。


退出時には、王とマリアが頷き合っていたので、出来レースなのだろう。


***


数分後には、各大臣、高位貴族、騎士団総長、商業ギルド長が、会議室の席を埋めていた。


「さて、皆の意見を聞きたい」

王が席に着いた物を見渡しそういった。


「私は賛成です」

軍務卿が、即座に賛意を示した。

一番嫌がりそうな役職なのに…それだけ手元に良くない報告が上がっているのかも知れない。


「勇者が連邦に取り込まれる事はありますまいな」

高位貴族からだ。


「そもそも、帝国は乗ってくるのか?」

他の高位貴族。どうも貴族は乗り気ではないようだ。流石、見栄と権威の塊…


「たとえ、帝国が参加しなくても、連邦と組めるのはマイナスにはならない」

「私もそう考えます」

騎士団長と宮廷魔道士ソフィーテアさん。


「教会代表、大聖女はどうか?」


「魔王軍、特に魔族の動きが活発になっています。このままでは、何れ魔王の手に落ちるのではと、私は危惧しております」


王が頷く。


「人類は手を取り合わなければ、勝てない所まで来ています」


「ばかな、大聖女様は勇者が三人揃ったこの国が負けるというのか!」


「いずれそうなります。

元々、連邦も帝国も勇者は三人居たのですよ」


「…」

俺の言葉に会場が沈黙する。

そう、元々勇者は連邦も帝国もそれぞれ三人召喚しているのだ。

だが現在、この世界には七人しか居ない…


魔族により二人も、こんな世界で関係ない人間が命を落としたのだ。


勇者の力を結集するのに、何の障害があるというのだ。


「できれば、聖女も、英雄も集結させて頂きたいと、私は思っています」


これには、全員が驚いたようだった。

(言い過ぎたか?でも、言えるチャンスなんて今くらいだよな…)


「聖女も、英雄も現在は防衛のため動いてくれている。決戦の時は考慮に入れるが今は無理だ」


王がそう言って窘めてくれる。

「理解しております。言い過ぎました」

と頭をさげるが。

一回口に出したことはみんなの頭に残ってくれるはずだ。それでいい…


「他に意見のあるものは?」


隣同士でささやき合う者もいるが、意見のあるものは居なさそうだった。


「宜しいですか?」

商人ギルドから手が上がった。


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