土の章:第2話
2人は屋上に来て、弁当の包みを広げ、昼食をした。
「空、青いですね」
「……当たり前じゃん」
これもいつものやりとりだ。
しかし、私がそう答えると、まつはどこか寂しそうな顔をするが、そる以外にどう答えるべきか解らないから仕方がない。
*
「おやおや、仲つむまじいご様子だ」
物陰でそいつらは利家たちを見ていた。
「まつ殿は覚醒していますね」
「恩人はまだみたいだな」
「「恩人?」」
「なんでもアタシが一揆を利用して豊臣に一泡吹かせようとしたんだって、ま、根も葉もない噂に過ぎなかったんだけど、それが秀吉に聞かれて、処刑されそうになった。そんなところを、秀吉の大親友の利家が弁解してくれて無罪。『伊達殿が一泡吹かせようとするなら徹底的に考え抜いた策を使うだろ、馬鹿だな、秀吉』とかなんとか」
「ほう、それでは挨拶に伺わなくてはなりませぬな」
「幸村がいくのか?ならアタシもー」
「はぁ、貴方たちが行っても無駄ですよ、嫌われ者の私が行きましょう」
「まあ、うん確かに、」
「嫌われていますよね」
「黙らっしゃい、大体、覚醒させなければ元も子もないじゃないですか」
「…死ぬかもよ?」
「良いのです、私は、償わなければならない、織田方を一掃しなかったことを」
「歪んでやんのーな、幸村」
「そうですね、まあここは歪んでらっしゃる明智殿に任せて、政宗殿、お腹空いていませんか?オススメの甘味どころをご紹介したいのですが」
「行く!じゃあな☆明智ッ!!これが今生の別れってやつかもな」
「ハイハイさようなら、バカップル」
*
「そうそう、また変な夢みたんだけど」
利家はいつも"変な"夢をみるとまつに教えていた。
「それであの方は出てきたのですか?」
2人には聞き慣れない声がした。声がした方に振り返った。すると、銀髪で長ったらしい髪を持ち整った顔立ちをした男が一人いた。
「…誰?まつ、知り合…」
ふと利家がまつをみると、まつは今まで見たことがないような人相になっていた。
「…で、……明智、光秀エェェッ!!」




