第7話
「もう少し上品な表現はありませんか?」
エリンは少しもためらわなかった。
「ない」
セラは結局、訓練のやり方を変えた。
型を叩き込む代わりに、レオンがどう壊れ、どうまた立ち上がるのかを先に観察した。
それから、とても冷静な表情で言った。
「レオン」
「はい」
「お前はまともに戦うタイプではない」
「わかってはいましたが、師匠の口から聞くとなかなか痛いですね」
「その代わり、めちゃくちゃになった状況で強い」
「それは少し嬉しいです」
「だから、めちゃくちゃな時に耐える方法から覚えろ」
不思議なほどレオンに合った教えだった。
それから彼の剣は、整った剣士式の剣術からは遠ざかった。
一度よろめき、二度止められ、三度目でようやく隙を突くような形。
見栄えはよくなかったが、意外としぶとく、何よりレオン本人に似合っていた。
彼はよく言った。
「洗練されてはいませんが、生き残るにはいいです」
セラは短く答えた。
「それが一番大事だ」
マヤは弓よりも多くのことを教えた。
足音を消す方法。
路上の泥と車輪の跡だけを見て、何人が通ったか読む方法。
商人の顔と詐欺師の顔の違い。
そして宿で怪しい客を見分ける方法。
「見てみな」
「あの人は腰のあたりが重すぎる」
「剣を隠してる」
「なるほど」
「あっちは左手の人差し指にたこ」
「弓使い」
「おお」
「それからあそこの髭のおじさんは、ツケを踏み倒して逃げる顔」
レオンはしばらく観察してから、慎重に尋ねた。
「それは勘ですか、経験ですか?」
マヤはにこりと笑った。
「両方だね」
彼女はいつも軽く喋っていたが、森道に入ると目つきが変わった。
狐耳がかすかに動き、尾が風向きを読み、笑い気の多かった口元は静かに沈んだ。
レオンはその姿を見るたびに思った。
ああ、この人は生き残る側の専門家なんだな。
だからときどき、わざと冗談を投げた。
「マヤさん」
「ん?」
「今日も美しく疑り深いですね」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
「その意味で言いました」
マヤは結局、レオンに短い弓を握らせた。
力で引く弓ではなく、素早く射ってすぐ動くための弓だった。
最初の矢は散々だった。
的には当たらなかった。
木に当たった。
その木の後ろに結んであった鍋に当たった。
鍋が跳ね上がり、リナの頭を打った。
リナは頭を抱えて叫んだ。
「痛い!?」
レオンは慌てて頭を下げた。
「おめでとうございます、動く的に命中です!」
「全然嬉しくない!」
その日以来、リナはしばらくレオンが弓を持つと一定距離以上近づかなかった。
非常に賢明な判断だった。
エリンは魔法を教えなかった。
正確には、レオンには魔力を扱う才能がほとんどなかった。
初めて確認した日、エリンは水晶板に手を置いたレオンをしばらく眺めてから言った。
「空っぽだね」
「そこまで断言なさる必要がありますか?」
「事実だから」
「まるで僕の魂全体が空っぽだと言われたように聞こえますが」
「それは違う」
「魂のほうはうるさい」
「魔力だけ空だ」
その言葉は慰めなのか侮辱なのか微妙だった。
だがエリンは代わりに別のことを教えた。
敵がどんな呪文を準備しているのか、目で読む方法。
魔法陣の流れがどこで弱まるのか見つける方法。
呪術的な物をむやみに触ってはいけない理由。
そして、とても重要なこととして、正体不明の古代遺物を拾ったときには最低三回は疑う習慣。
この最後の助言は三か月目に役に立った。
北部の廃鉱の依頼で、レオンが光る指輪を拾い上げ、指が黄緑色に光り始めたのである。
その光は、きれいに光る類いのものではなかった。
毒キノコが夜に不気味にきらめく時の色だった。
レオンは震える声で言った。
「エリンさん」
「僕の手が森の妖精みたいになっています」
エリンは指輪と指を交互に見て、淡々と言った。
「おめでとう」
「呪いだ」
「まったくおめでたくないのですが」
結局その日、レオンは解毒、浄化、解呪をまとめて受け、三時間吐き続けた。
マヤは背中を叩きながら笑い、リナは隣でずっと臭いと文句を言い、セラは湯を沸かした。
エリンは最後に一言だけ言った。
「だからむやみに拾うなって言ったでしょ」
レオンは青白い顔でうなずいた。
「その教訓は今回は胃液の味で刻み込まれました」
リナは実質、災害だった。
明るく、速く、よく笑い、よく食べ、よく眠った。
そしてよく壊した。
扉も壊した。
椅子も壊した。
訓練用の案山子はもちろん、訓練場の外壁まで壊した前科があった。
レオンはある日、本気で尋ねた。
「リナさんはもしかして建築業界の天敵ですか?」
リナは胸を張った。
「違うよ」
「私はみんなの活力源だよ」
「活力源がなぜ扉板を引き抜くんですか」
「息苦しかったから?」
その答えはあまりにも無邪気で、かえって反論する気力が消えた。
だがリナは、レオンの実戦能力を最初に引き上げた人物でもあった。
彼女は力で押し切る戦い方をし、レオンはその力に数えきれないほど巻き込まれた。
訓練と書いて事故と読む日々だった。
「行くよ!」
「待って、心の準備を」
どん。
レオンは飛んだ。
三回転がった。
丘の下の茂みに突っ込んだ。
【転倒判定】 【次の行動成功率上昇】
リナが上から手を振った。




