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第47話

マヤが淡々と受けた。


「灰色眼球会はもともとそうだよ」


レオンは口の中で呟いた。


「ここまで来ると、集団ではなくごみ箱ではありませんか」


エリンはそのたとえだけは気に入ったというように言った。


「そのたとえは少し気に入った」


その時だった。


柱に縛られたベルハルト辺境伯が、突然体を起こすようにもがいた。


「リリア!」


「床下ではなく……」


「上に気をつけろ!」


その警告とほとんど同時に、天井側の薪の山が崩れ落ちた。


上の梁に吊ってあった丸太の束だった。


落ちる方向が正確だった。


運搬枠とリリア、そしてその前のエリンまで一度に押し潰そうとする角度。


今度はレオンも見た瞬間にわかった。


ああ、あれは駄目だ。


彼は本当に身を投げた。


今度は足が滑る前に投げようとした。


本当だった。


ところが床に残っていた鎖一本が足首に引っかかった。


「いや、ちょっと待ってください」


体が思いがけない方向へひねられた。


その結果、本来は運搬枠のほうへまっすぐ飛び込む予定だった彼が、横へ滑りながら薪の山の支えのほうを蹴り飛ばしてしまった。


支えが折れた。


丸太の束は落下角度を変え、運搬枠の正面ではなく、横の薪の山の上へ降り注いだ。


がらがらがら。


小屋の中が揺れた。


セラがすぐその隙を利用した。


彼女は運搬枠の前に低く入り込み、剣の峰で落ちてきた丸太を一本弾いた。


リナは飛んできた別の一本を肩で受け、罵声とともに足で押しのけた。


エリンは運搬枠とリリアを同時に掴み、後ろへ引き寄せた。


埃とおがくずが舞った。


リリアが息を荒げた。


「レオンさん!」


レオンは倒れた丸太の横で半ば下敷きになった姿勢のまま、手を上げた。


「生きて……」


「います」


「ただ、今日は特に体面が床を突き抜けて下りていきますね」


ベルハルト辺境伯は柱に縛られたままでも、一瞬呆然とした顔をした。


自分の姪を救った男が英雄のように立っているのではなく、薪の山の下から這い出ているのだから、そうなるのも無理はなかった。


リナは呆れながらも笑った。


「でも本当にまた助けたね?」


エリンが苛立たしげに髪をかき上げた。


「だから余計に腹が立つんだよ」


「いったいどういう原理なの、これは」


レオンは薪くずを払いながら立ち上がった。


「私にもわかっていたら論文にしていたでしょう」


「その前にあんたは論文に押し潰されて死んでるよ」


「それはまた否定しにくいですね」


その間に、マヤの三本目の矢が薪の隙間の奥に最後まで隠れていた敵の太腿を貫いた。


男がよろめきながら這い出てくると、セラが一歩で距離を詰めた。


剣ではなく、手刀のように短い柄の打撃。


男のこめかみが横へ弾かれ、彼はそのままぐにゃりと崩れた。


小屋の中の動きがようやく静まった。


息遣いだけが残った。


短いが密度の濃い乱戦だった。


セラはすぐ柱のほうへ行った。


切っ先で縄を切ると、ベルハルト辺境伯の体が前へ傾いた。


レオンが反射的に支え、男は少しよろめいたあと、どうにか立った。


近くで見ると、状態はさらに悪かった。


顔は青白く、左脇腹のあたりには血がにじんだ跡もあった。


ただし、目の光はまだ生きていた。


完全に折れた人間の目ではなかった。


怒りと羞恥と、耐えなければならないという意地がまだ残っていた。


リリアがほとんど泣きそうになりながら近づいた。


「叔父様……」


ベルハルト辺境伯は彼女を見た瞬間、ごくわずかに目を閉じた。


「生きていたのか」


それは安堵というより、これまで最も恐れていた確認をようやく通り抜けた人の声だった。


リリアは歯を食いしばった。


「どうして一人でいらしたんですか?」


「どうしてこんな所に……」


「説明は移動しながらだ」


彼が息を整えながら言った。


「ここはまだ終わっていない」


セラが短く尋ねた。


「内部の状況」


辺境伯は柱に一度手をついて立ち、できるだけ早く言った。


「正門と内城警備隊の一部はすでに入れ替わった。灰色眼球会が貴族家臣二人と手を組んだ。先に弱みを握り、その後で取引したのだ。私が気づいた時には遅かった。カルデンが最後まで耐えてくれたが、外と内が同時に揺さぶられ、城を守る線が崩れた」


リリアの表情が固まった。


「では家の中にも……」


「いる」


断固とした答えだった。


「ただし全員ではない」


「まだ私の者たちも残っている」


「問題は、互いが互いを確信できない状況だということだ」


エリンが低く呟いた。


「最悪だね」


「城の中で味方の確認からしなきゃならないってことじゃん」


マヤも梁から下りながら舌打ちした。


「うん」


「それに小屋側の罠がここまで細かいってことは、私たちがこの道で来る可能性まで計算していたってことだし」


辺境伯はそこでレオンを一度見た。


たった今、自分の姪を救い、薪の山から這い出てきた青年を。


その眼差しにはごく短い混乱があった。


レオンは微妙に気まずい笑みを浮かべた。


「こんにちは」


「私も少し説明が必要な位置にいますが、ひとまず味方です」


辺境伯は数秒ほど彼を見てから言った。


「……聞いていたよりずっと妙な青年だな」


リリアがすぐ受けた。


「はい」


「でも、とても助けになりました」


その答えに迷いはなかった。


レオンはごく一瞬、動きを止めた。


自分が彼女にとって、もう『不幸にも一緒に巻き込まれた男』ではなく、確かに頼れる戦力のようなものへ移っていっているという感覚。


それは少し嬉しく、同時に少し重かった。


だから彼はわざと軽く言った。

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