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第43話

評価やブックマークをいただき、本当にありがとうございます。

少しずつ読んでくださる方が増えていることが、とても励みになっています。

これからもレオンの物語を見守っていただけると嬉しいです。

セラは普段よりさらに真剣な表情で答えた。


「今日は落としてはいけない側が前だ」


エリンが冷たく付け加えた。


「それに、あんたが前に立つと崖が先にあんたを持っていきそうだから」


「否定しにくいですね」


「でしょ」


レオンは少し不満そうな顔をしたが、実際、理解はできた。


この道で一番怖いのは敵より足下だった。


箱を持った一行が一度よろめけば、戦いではなく災難になる。


そうして五人と一つの封印物が、崖の脇腹に沿って動き始めた。


崖道は人を静かにさせることに長けていた。


一歩踏み出すたび、石がどこまで耐えてくれるかを先に確かめなければならず、手を伸ばすたび、掴んだ岩が崩れないかを先に考えなければならなかった。


風はずっと衣の裾を揺らし、遠く下の川は見えもしないのに音だけが聞こえてきた。


ざああ、と。


まるでこの上から誰か一人くらい落ちるのを、退屈そうに待っている声のようだった。


リリアは最初の数歩の間、緊張しすぎて息さえ浅くなった。


彼女の兎耳はマントの中に伏せていたのに、緊張を隠せないように何度もぴくりと動いた。


それでも手は離さなかった。


運搬枠の片方の取っ手を握る指の節が白くなるほど力を込めていた。


レオンはそれを見て、小さく言った。


「大丈夫ですか?」


リリアがうなずいた。


「……大丈夫と言えば、少し大丈夫になる気がします。とても素晴らしい方法です。私もよく使います」


エリンがすぐに切った。


「二人とも口数を減らして」


「口でバランスを取るんじゃない」


レオンは即座に黙った。


そして三歩後、すぐに滑りかけた。


彼の爪先が崩れた砂利を踏むと、小さな石がぱらぱらと崖の下へ落ちていった。


「あ」


体が外側へ少し傾いた。


リリアが息を呑み、リナが後ろから反射的に手を伸ばし、セラは稲妻のように振り返った。


だがレオンは、どうにか岩の出っ張りを掴んで耐えた。


本当にどうにか。


指先が白くなるほどの、どうにかだった。


レオンはぶら下がった姿勢のまま、とても正直に言った。


「いいですね」


「今のは少し危険でした」


マヤが眉間を押さえた。


「今わかったの?」


リナは後ろで本気で冷や汗をかいた顔をした。


「ちょっとお、驚かせないでよ!」


セラは彼を起こしながら短く尋ねた。


「歩けるか」


レオンは一度息を整えてから笑った。


「はい」


「まだ」


その瞬間、目の前に文字が浮かんだ。


【落下直前判定】


【生存維持成功】


【次の一歩はもう少し慎重にするとよいでしょう】


レオンは心の中で本気で思った。


わかっている。


とてもよくわかっている。


しかしその文字はあまりに平然としていて、かえって腹が立った。


崖の中ほどまで進んだ時だった。


マヤが急に手を上げた。


今度は全員が即座に止まった。


彼女は身を低くし、前方の岩の隙間を睨んだ。


狐耳が風ではない別の震えを捉えた顔だった。


「人の匂い」


セラが低く尋ねた。


「何人」


「二人」


「いや……」


「三人」


「一人は上」


エリンが眉をひそめた。


「待ち伏せだね」


リリアの手が運搬枠の取っ手の上で固まった。


レオンも肋骨のあたりを押さえながら周囲を見渡した。


崖道は狭い。


正面からの待ち伏せなら避けにくく、上からならもっと悪い。


高所から石を一つ転がされるだけで、こちらは終わりだ。


セラは少し考えると、すぐに整理した。


「マヤ」


「上」


「うん」


「リナ、後ろの岩につけ」


「わかった」


「エリン、運搬枠を固定」


「やってる」


「レオン」


「はい」


セラが彼を見た。


「今度は転がるな」


レオンはあまりに断固とした命令に、むしろ少し傷ついた表情を浮かべた。


「私がわざと転がる人間のように聞こえますが」


リナがすぐ言った。


「違うの?」


「……今は反論を保留します」


マヤはすでに上の岩壁を伝って横へ消えた直後だった。


前方の岩の隙間から短い口笛が鳴った。


そしてすぐに、上から石が転がり落ちた。


ごりっ。


拳より大きな石ではなく、人の胴ほどもある岩の塊だった。


それは正確に運搬枠の前方を狙って転がってきた。


セラがすぐ前へ出た。


しかし崖道が狭く、正面から弾き返すには角度が悪かった。


エリンが運搬枠を引きながら床に氷の標識を敷き、リリアは歯を食いしばったまま取っ手をさらに強く握った。


問題は速度だった。


その時、レオンが動いた。


動こうとして、足下の砂利がまたずれた。


「あ」


彼はわざとやったわけではなかった。


本当に違った。


体がよろめいて横へ尻もちをつき、その姿勢のまま、横にあった腐った木杭を押し出した。


杭は床をこすりながら前へ滑っていき、転がってくる岩の下に入り込んだ。


ぎいっ。


巨大な岩が一瞬、向きを変えた。


本来は運搬枠の正面へ突っ込む軌道だったが、今は崖の外側の縁を擦りながら通り過ぎる形になった。


セラはその一瞬を逃さなかった。


彼女は鞘ごとその岩をもう一度叩き、軌道を大きくずらした。


どん!


岩は運搬枠をかすめずに崖下へ落ちた。


しばらくして、はるか下から何かが砕ける音がごく小さく上がってきた。


レオンは座り込んだ姿勢のまま言った。


「……いいですね」


「意図はありませんでしたが、結果は良好です」


エリンが引きつった顔で呟いた。

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