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第37話

枝を踏む音一つも抑え、装備がぶつかる音も防ぎ、息さえ喉の奥だけでするように。


哨所は、森が不意に途切れる小さな崖の上にあった。


低い監視塔が一つ。


石と木を混ぜて建てた四角い建物が一つ。


小川はそのすぐ下を回り込んで流れ下るはずだった。


だが今は違った。


小川の片側が丸ごと黒く塞がれていた。


岩の山のように見えたが、よく見ると違った。


木と石、藁、そして……


数体の獣の死骸が混ざり合い、臨時の堰のように積まれていた。


誰かが急ぎであれ、わざと塞がなければできない形だった。


そのせいで水流が横へ漏れ、森の床をぬかるんだ沼のようにしていた。


哨所前の空き地は半ば泥濘で、黒赤い染みがその上に長く広がっていた。


レオンは眉間にしわを寄せた。


「まったく歓迎できない色ですね。」


マヤはすでに低い枝の上に伏せ、内側を探っていた。


「扉は開いてる。」


「死体は……」


「二つ。」


「いや、三つ。」


リリアの唇が白くなった。


「辺境伯側の監視哨でした。」


セラがすぐに尋ねた。


「生きている気配は。」


マヤはさらに長く見た。


そして首を横に振った。


「外にはない。」


エリンが運搬台を見ながら低く言った。


「入るしかないね。」


レオンは心の中で思った。


はい。


当然そうなりますよね。


ここまで来ると、人生があまりにも律儀だ。


進入は速く短かった。


セラとマヤが先。


エリンとリリアがその後ろ。


リナは後方と横を見ながらつき、レオンは一番後ろで泥濘の端を踏まないように努めた。


そして一歩目から失敗した。


ずぶり。


左足が泥濘に半ば埋まった。


レオンは俯いて小さく言った。


「……よし。」


リナがすぐ後ろで笑いをこらえきれなかった。


「一歩目から?」


「はい。」


「ここまで来ると儀式のようです。」


だがその泥濘のおかげで、一つだけすぐに分かった。


足跡が多い。


人が通った痕跡。


哨所の守備隊のものだけではなかった。


重い軍靴の跡、軽い足跡、荷を引いた跡、そして足を引きずった跡まで。


マヤが扉の横に張りつき、つぶやいた。


「最低八。」


「多ければ十二。」


セラが扉を指一本分だけ押した。


きしっ。


中は血の匂いと濡れた木の匂いが混ざっていた。


暖炉は消えており、卓は半ばひっくり返り、床には血痕が乾いた川のように固まっていた。


守備兵二人は戸口の近くに倒れており、三人目は内側の階段下で息絶えていた。


三人とも戦った痕跡があった。


しかし持ちこたえた時間は長くなかっただろう。


一人は剣を半分も抜けず、もう一人は弓を握った手のまま倒れていた。


リリアが口を押さえた。


レオンの顔もこわばった。


災厄にはいつも匂いがある。


血、冷えた汗、折れた木、人が急に死ぬときに残す、あの独特の乱雑な静寂。


ところが奥から、もう一つごく弱い音が聞こえた。


ぎい。


いや。


それは木が軋む音ではなく、人の息が喉に引っかかる音だった。


セラの手が即座に上がった。


全員が止まった。


もう一度。


かすかに。


「……う……」


エリンの目が細くなった。


「生きてる。」


奥の階段下、崩れた棚と丸太箱の後ろに一人、人が隠れていた。


いや、隠れていたというより、押し込まれていた。


中年の男だった。


警備用の革鎧を着ていたが、半ば裂けていた。


脇腹には包帯を巻いた跡があったが、急いで結んだせいでほとんど解けていた。


顔は灰色で、左の頬には血と土が混じって乾きついていた。


しかし目はまだ生きていた。


ほとんど消えかけたランプの光のような目。


リリアが息を飲んだ。


「あの人……」


「カルデン哨所警備隊長。」


男はリリアを見ると目を大きく開いた。


そしてほとんど這うように手を伸ばした。


「お嬢様……?」


その一言には安堵の色があり、同時にその安堵さえ信じられない恐怖も混じっていた。


リリアがすぐに膝をついた。


「カルデンさん!」


エリンが素早く傷を見た。


「死にはしない。」


「でも長引かせるとまずい。」


レオンは反射的に湯か布が必要だと思い、それからここまで来る間にそんな準備をどうしていたのか、少し自分を嫌になった。


幸い、リナがもうリュックを開いていた。


「あるよ!」


「包帯!」


「水!」


「それからさっき残った薬草臭い変な布!」


エリンが手を差し出した。


「渡して。」


カルデンという男は歯を食いしばって耐えながら、リリアを見た。


「来ては……」


「いけません……」


リリアの顔がこわばった。


「どういう意味ですか?」


彼は荒れた息を整えながら言った。


「領内側は……すでに半分ほど食われています……監視哨三つが応答を絶ち……北の封印河の水門も誰かが開けました……そして……」


彼の目が震えた。


「辺境伯閣下は今……」


「城の中におられません。」


リリアの唇が動いたが、すぐには声が出なかった。


「何ですって……?」


カルデンは血の混じった息を飲み込んだ。


「三日前、ご自身で封印庫下部を確認すると言って出ていかれました。」


「少ない供も連れて。」


「それ以来、連絡が……」


「ありません。」


部屋の空気がまた一度冷えた。


レオンは心の中で、とても静かに思った。


叔父が裏切ったかもしれないという疑い。


けれど今、その叔父が消えている。


これはどちらに転んでも気分が悪い。


セラが尋ねた。

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