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第33話

脇腹と肋骨のあたりには、青あざが広くにじんでいた。


青黒い跡と赤い跡が重なり、まるで誰かが雑に夜空を彼の脇腹へ塗りつけたみたいだった。


リリアが息を飲んだ。


「ひどすぎます……」


レオンはぎこちなく笑った。


「見た目よりは平気です。」


エリンが薬草酒を染み込ませた布を、そのまま肋骨のあたりに押し当てた。


レオンの背中が弓のように反った。


「見た目よりもひどいじゃないですか!」


エリンはまばたきもしなかった。


「動いたでしょ。」


「それは認めますが、やり方が直接的すぎます!」


リナが横で腹を抱えた。


「声、すごく大きくなった。」


「本当に痛いんだね。」


レオンは歯を食いしばったまま言い返した。


「それは今、確認されたでしょう!」


セラは肋骨のあたりを指先で押してみて、短く結論を出した。


「折れてはいない。」


レオンは心から安堵した。


「そうですか……」


セラが付け加えた。


「代わりに、かなり痛い。」


「それはもう体で知っています。」


マヤが笑いながら薬草をすり潰した。


「軽くひびが入ってるか、ひどく打ち身になってるんだろうね。」


「数日は息するたびに腹が立つよ。」


「あ、はい。」


「人生の質がはっきり低下しますね。」


エリンはすぐに軟膏のようなものを塗った。


冷たく、それからすぐ熱くなる種類だった。


レオンはその二面性に本気で怒った。


「なぜこの薬は必ず最初に冷たくて、急に熱くなるんですか?」


エリンが平然と答えた。


「効くから。」


「納得はできますが腹は立ちます。」


「その感情は自由。」


しかし手つきは精密だった。


肋骨のあたりをしっかり巻き、息が完全に詰まらない程度に固定し、肩の傷は新しい包帯で結び直し、腕の傷は毒気の有無まで確かめた。


彼女はぶつぶつ言っていたが、手は一度も狂わなかった。


セラも横で巻く強さを合わせ、マヤは痛む瞬間を見事に予測して、余計な冗談を投げた。


「レオン、次は左じゃなくて右に飛んでみなよ。」


「バランスって大事でしょ。」


「私は曲芸団所属ではありません。」


「でも才能はありそう。」


「本当?」


リナが無邪気に割り込んだ。


「うん。」


「すごく転がる。」


「それはもうキャラクター説明になっています。」


その短いやり取りの間に、緊張も少しずつほどけていった。


疲労と痛みの上に乗った笑いは、いつも少し薄くて危うい。


それでもその薄さのおかげで、人は崩れずにいられる。


応急処置が終わったとき、レオンはほとんど縛られた荷物のような姿になっていた。


彼は自分の体を一度見下ろしてつぶやいた。


「いいですね。」


「これで本当に商品包装みたいです。」


エリンが手を払って言った。


「動いてまた開いたら、今度は本当にベッドに縛りつける。」


レオンは一瞬、セラとリナを交互に見た。


二人ともできそうだった。


「はい。」


「できるだけ人間らしく気をつけます。」


その間に、箱も再び安定した。


エリンは卓の上に臨時の封印陣を三重に敷いた。


銀粉、短い骨片、水で薄めた青い薬液、そしてリリアが思い出した封印庫の基本紋様まで重ねて、箱の周囲の空気を薄いガラス瓶の中のように切り分けた。


赤い線の脈動はずっと少なくなった。


相変わらず気分は悪かったが、少なくとも箱が今すぐ生きた口のように開きそうではなかった。


問題はその次だった。


アデルが古い食卓の上に、地図をもう一度広げた。


今度は都市の地図ではなく、北の辺境まで続く、はるかに広い範囲の地図が置かれた。


しわの跡、濡れた痕、長く折り畳まれていた線がびっしりあった。


川筋と山脈、小さな砦、廃鉱、巡礼路、貴族領の境界線。


道は線のように引かれていたが、その線と線の間には、明らかに流された血と税と消えた人々の話がこびりついていそうな形をしていた。


リリアはその地図を見るなり、少し前に出た。


「ここです。」


彼女の指先が、北の奥深く、三つの低い山並みと川に囲まれた地域を指した。


「ベルハルト辺境伯領はこの内側です。」


「表向きは静かですが、実際には封印庫と監視哨所が多いんです。」


「外部の人が勝手に出入りするのは難しいでしょう。」


アデルがうなずいた。


「だから灰色眼球会も、そこを先に押さえたがるだろうな。」


レオンが手を上げた。


「質問があります。」


アデルが疲れた顔で見た。


「今度こそ本当に重要なら言え。」


「そうでないなら黙れ。」


「灰色眼球会とは、正確には何をする連中なんですか?」


今回の質問は本当に重要だった。


部屋の中も静かになった。


リリアが先に口を開いた。


「封印庫の内部記録で、名前を見たことがあります。」


「とても昔、禁書指定された文書の隅で。」


「正式な組織というよりは……」


「複数の国と時代をまたいで漂っていた秘密集団の通称に近かったです。」


エリンが低く付け加えた。


「封印物、呪物、思念の塊、古い王朝の遺物。」


「そういうものを探して集め、分析し、場合によっては利用しようとする連中。」


マヤが顔をしかめた。


「収集家のふりをした災厄の塊だね。」


「そうだ。」


アデルが受けた。


「問題は、こいつらがただの狂信者でも、ただの盗賊でもないところだ。」


「金も知っている。権力も知っている。呪術も知っている。待つ方法も知っている。」


「貴族家の使用人一人からギルド幹部一人まで、必要な欠片なら何でも買う。」


レオンがつぶやいた。


「うわ。」


「聞くだけで長く関わりたくありませんね。」


エリンがすぐ言った。


「もう遅い。」


正確だった。

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