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第3話

少年は自由になった手首を見下ろした。


そこには縄の跡が赤く残っていた。


長く押さえつけられていた肉が、遅れて息をするように疼いた。


彼は立ち上がろうとしてふらついた。


猫耳の少女が肩を支えてくれた。


「気をつけて」


少年は顔を上げ、ぱっと笑った。


「この世界にも親切があるんですね。急に人の住む場所に変わった気がします」


狐尾の弓使いがふっと笑った。


「面白いね、君」


狼耳の女剣士が短く言った。


「名前がないと不便だから、一つ付ける」


少年は目を瞬かせた。


「今ですか?」


「今だ」


彼女は少し考えてから言った。


「レオン」


「発音しやすい」


少年、いやレオンは、少しその名を口の中で転がしてみた。


レオン。


短く、硬く、どこか日差しのある名前だった。


彼は笑った。


「いいですね」


「今日から私は私を呼べます」


その言葉に、誰もすぐには答えられなかった。


その一言はおかしくもあり、少し苦くもあった。


だから狐尾の弓使いが、わざと軽く言った。


「よし、レオン」


「それじゃ歩きな」


「感動は外に出てからにしよう」


「ここは匂いがひどすぎる」


レオンはうなずいた。


そしてまたふらついた。


猫耳の少女が言った。


「感動するにも体力がいるんだよ?」


それは非常に現実的だった。


彼女たちの名前は、順にセラ、マヤ、リナ、エリンだった。


セラは狼の耳を持つ剣士だった。


口数は少なく、剣筋は速く、表情は石壁のように無愛想だった。


だが他人の傷を結ぶ手つきだけは慎重だった。


マヤは赤い髪の狐獣人で、弓使いだった。


口も軽く、足も軽かった。


笑みは多かったが、矢は冷静だった。


人をからかう才と、人を生かす才をどちらも持つ種類だった。


リナは猫耳の鈍器使いだった。


体は小さく声は明るかったが、殴る力はまったく小さくも明るくもなかった。


彼女はだいたい笑っていたが、その笑みは殴られる側が解釈を誤ると人生を壊しかねなかった。


エリンはエルフの魔法使いだった。


銀髪、青白い肌、眠そうな目、鋭い舌。


世の中の何もかもが面倒だという顔で、いちばん面倒な仕事を全部やり遂げる人だった。


彼女たちは奴隷商隊ではなく、都市と国境の間を行き来しながら依頼をこなす実力派の冒険者パーティーだった。


盗賊の巣への襲撃は、最近行方不明になった人々を探す追跡の果てに行われたもので、レオンはおまけとして見つかった形だった。


おまけにしては口数が多かった。


その夜、パーティーの野営地で、レオンは温かいスープを受け取って、ほとんど泣きそうになった。


ほとんどだった。


実際には一匙食べて言った。


「熱いですね」


「人間らしい温度です」


マヤがパンをちぎりながら笑った。


「今まで何食べて生きてたのよ」


「侮辱と芽の出たジャガイモです」


リナが腹を抱えた。


「この人、本当に面白い」


セラは毛布を投げてよこしながら言った。


「寝てから決める。連れていくかどうか」


レオンはすぐに頭を下げた。


「わかりました」


「落ちないように気をつけて寝ます」


エリンがつぶやいた。


「寝ることで落ちることがあるの?」


レオンは真剣に答えた。


「私の人生は可能性の幅が広いと思います」


その夜、彼は久しぶりにまともに眠ることができた。


雨風も、罵声も、蹴りもない眠りだった。


火の燃える音と、遠くで鳴く夜の獣の声、そして誰かが見張っている気配のある眠り。


そうして人は生き返る。


大げさな救済宣言などなくても。


誰かが毛布をかけてくれて、スープを差し出してくれて、明日のことを尋ねてくれるだけでも。


朝が来ると、空は洗った剣の背のように澄んでいた。


森は霧を薄くまとっており、木の葉の間から差し込む日差しは、金貨を細かく砕いて空気中に撒いたようにきらめいていた。


レオンはその風景をぼんやり眺めた。


前日まで世界は地下室の低い天井ほどの大きさだったのに、今日は急にこんなにも広かった。


セラは朝食のあと、短く言った。


「一緒に来てもいい」


レオンはパンを噛むのをやめて見上げた。


「本当ですか?」


「ただし条件がある」


「はい」


「迷惑はかけるな」


レオンは少し考え、きわめて正直に答えた。


「できる限り努力しますが、私、客観的に考えるとすでにかなり弱いです」


マヤがくすっと笑った。


「正直でいいね」


エリンが細い手でこめかみを押さえた。


「少なくとも見栄はないね」


「それは貴重」


リナがぱっと手を上げた。


「私は賛成」


「荷物もよく持ちそうだし」


レオンは即座に言った。


「今、人間性を疑う理由が一つ生まれました」


「長所だよ」


「なるほど」


「このパーティーの基準がわかってきた気がします」


そうしてレオンは彼女たちのパーティーに入った。


正式な戦力ではなく、雑用担当、荷物担当、火起こし担当、スープに塩を入れすぎない担当、そして時々空気を入れ替える担当として。


彼は自分の役割に全力を尽くした。


木を拾ってきた。


荷物を運んだ。


皿洗いをした。


野営中、先に起きて水を沸かした。


そして隙あらば殴られた。


今度は敵に。


人生がついに正常な軌道に乗ったと言えた。


ゴブリンの群れに襲われたとき、レオンは遅れて石を投げたが、自分の足の甲に当てた。


リナはそれを見て膝を叩いて笑い、セラはため息をつきながらゴブリンの頭を斬った。

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