第139話
少なくともこの部屋の中では、誰かがレオンにじっとしていろと言い、その命令は初めて少し優しかった。
その日の午後、レオンは本当に眠った。
逃げるようにではなく。
気絶するようにでもなく。
ただ、少し無理やりに、ほんの少し安心した顔で。
そしてベッド脇の椅子に座ったセラは、窓の外が完全に暗くなるまで、本当に一度も席を立たなかった。
眠りは深かったが、完全にきれいではなかった。
レオンは夢を見た。
いや、夢と呼ぶにはもう少し湿っていた。
濡れた石床。
黒い灰。
誰かの最後の息が冷えていく匂い。
そして名前を呼ぶ声。
遠い。
近い。
また遠ざかる。
彼は夢の中でもかなり律儀に眉間を寄せ、現実でも実際に少ししかめた顔で目を開けた。
天井が見えた。
木目。
かすかな朝の光。
薬草の匂い。
そして不思議に近いところから聞こえる、一定の息遣い。
レオンは一拍遅れて顔を上げた。
ああ。
生きているな。
よかった。
思ったより頻繁に抱く感想だが、それでもかなり大事だった。
彼はとてもゆっくり顔を横へ向けた。
ベッド脇の椅子にセラが座っていた。
彼女は腕を組んだまま目を閉じていた。
完全に横になったわけでもなく、だからといってちゃんと休んだわけでもない姿勢だった。
椅子の背にもたれ、顔をほんの少しだけ傾けたまま、今にもまた目を開けそうな人の眠り。
黒い髪が数本、額の近くへ流れ落ち、手袋を外した手の甲にはまだ浅い傷が残っていた。
窓の隙間から入った朝の光が、彼女の横顔を薄く撫でた。
普段のセラは冷たく硬くて、光でさえ長く留まれなさそうな人なのに。
今はその硬さがほんの少しだけ緩んでいた。
まるで一晩中握っていた剣を、ようやく手から下ろした人のように。
レオンはそれをしばらく見ていた。
そして、とても小さくつぶやいた。
「本当に見ていらっしゃったのですね…」
その小さな音にも、セラの目がすぐ開いた。
やはり深く眠っていたわけではなかった。
青い瞳がまっすぐレオンに届いた。
曇りなく。
正確に。
「起きたか。」
声は低かった。
眠りから覚めたばかりの人の声ではなく、ずっと起きていた人の声だった。
レオンは目を二、三度瞬かせた。
「はい。」
「思ったより無事に。」
セラが短く尋ねた。
「めまいは。」
「少し。」
「吐きそうか。」
「まだそこまでは。」
「上出来ですね。」
「痛むか。」
レオンは少し考えた。
「はい。」
セラはうなずいた。
「いい。」
レオンは納得がいかなかった。
「なぜ私が痛いことが、いいことのように判定されるのですか?」
「死ぬほどではないという意味だからだ。」
ああ。
それは反論しにくい。
レオンは小さく笑った。
「やはり基準がかなり野性的です。」
セラは返事の代わりに、横の卓に置いてあったカップを手に取って差し出した。
ぬるい水だった。
とてもほどよい温度だった。
熱くも冷たくもなく、喉が驚かない程度にだけ柔らかな温度。
レオンはカップを受け取りかけて手首がずきりとし、少し顔をしかめた。
セラがすぐ手を伸ばした。
「私が。」
「あ、いえ。」
「これくらいは…」
「こぼす。」
短く正確だった。
レオンは少し人間の尊厳を守りたかったが、手首はあまり協力的ではなかった。
結局、おとなしくカップを預けた。
セラがカップを傾けてくれると、彼は少しずつ水を飲み込んだ。
薬草の香りがごく薄く混じっていた。
エリンの仕業だろう。
思ったより優しかった。
「生き返る気がします。」
彼が言った。
「そうか。」
短い返事。
だが今回はその『そうか』の後ろに、ほんの少しだけ力が抜けていた。
それは一晩を越えた人が、ようやく安心した時だけ出る微かな緩みだった。
レオンはカップを受け取り直しながら尋ねた。
「いつから起きていらっしゃったのですか?」
「寝ていない。」
レオンが目を大きく開いた。
「それは全然よくありませんが?」
「構わない。」
「構います。」
「それ、私専用の監視にしては費用が大きすぎます。」
セラは少しも揺らがなかった。
「君が眠った。」
それは説明ではなく結論だった。
それでも不思議と筋は通った。
レオンはしばらく口をつぐんだ。
朝の光が部屋の中を少しずつ押し込んできた。
客室の壁は夜より狭く見え、窓辺の下の路地は、ちょうど目覚め始めた音で満たされていた。
誰かが雨戸を上げ、誰かが水桶を運び、遠くからパンを焼く匂いがまた上がってきた。
街は昨日誰が死んだのか知らないふりをしたまま、今日の商売を始めていた。
その無関心さが、今日は少しだけ憎くなかった。
その時、扉が開いた。
今度は軽く二度ノックした後だった。
ノックをした時点で、すでにリナであるはずがなかった。
入ってきたのはエリンだった。
銀色の髪は朝の光の下でさらに冷たく見え、手には小さな盆があった。
瓶が二つ、皿が一つ、ちぎって食べやすいパン、そして匂いを嗅ぐだけで苦いとわかる濃い緑褐色の液体が入ったカップ。
レオンの表情がすぐ曇った。
「あ。」
エリンが扉口で目を細めた。
「その反応は何。」
「患者が死を予感した反応です。」
「残念ね。」
「まだ死なない。」
「では、あれは何ですか。」
レオンは盆の上の緑褐色の液体を指差した。
エリンが平然と答えた。
「君の体を今日中に人の形へ戻すための現実的な妥協。」
「表現が率直すぎて怖いですね。」
セラが横でカップを卓に置いた。
「飲め。」




