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シークレット・ブラッド  作者: うさぎさん⭐︎
第2章 ミッドナイト・ブラッド

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34/42

6 愛とは……


 昔から、父と母は喧嘩ばかりだった。

 その上、12年前、父は突然、蒸発した。

 母がどんなに苦労したか。

 

 美紅は、そんな父親のことが、大っ嫌いだった。


 ***


 美紅が胸を抑える。心臓が高鳴り、頬が益々赤くなる。

「ちょうど、パワーが戻った。

 これで、満足か、娘?」

 銀次がいきなり、美紅を抱きしめた。

「ちょ、ちよっと、ぎんちゃん、だめ……」

「きゃん、聖魔様〜、なんですか、この展開♡」

「な、んですかって、……」

 牙が横目で若木を見る。

「ググググ……」

 熱い炎が燃えているのが、見えた気がした。

 次の瞬間怒りに任せめて、若木が銀次に突進した。

「おっと」

 美紅を抱えたまま銀次は、後ろに避ける。

「無粋者が」

「ググググ‼︎」 

 間髪入れず、若木の蹴り!

「あぁもう、離れてろ、美紅」

「え? ぎんちゃん、私の名前……」

 美紅がますます赤くなる。

「お楽しみは、こいつを倒してからだ」

「お、おたのしみって……や、やだ、ぎんちゃん」 

 美紅が頬を抑える。

「ねーちゃん、なんで嬉しそう?」

「ググググググ!!!」

「聖魔様! わたくしも加勢しま〜す!」

 銀次VS若木とプリテイエティー。

 牙はその隙に、美紅に駆け寄る。

「大丈夫か、ねーちゃん、目を覚ませ!」

 パンと、両手を打ち鳴らす牙。

「……あれ? 私、どうして……?」

「ねーちゃんが銀次相手に真っ赤になったりするから、若木が……」

「え???」

 プリテイエティーと若木を、お得意の必殺技で倒し、銀次が寄ってくる。

「ち、<チャーム>が解けたか。

 美紅、来い。我が花嫁になれ!」

「え? え? 花嫁??」

 迫る銀次。牙は包丁を構える。

「ふん。完全に復活した我には、そんなもの!

 喰らえ! シルバー・ステイク・ブラッディ・ローズ!」

「うわああ‼︎」

「きゃああ‼︎」

 牙が美紅を庇って、倒れる。

「さあ、美紅……」

「え? え? 

 あれ。でも、どっかでやっぱ見たことが……」

 そこへ、立ち塞がる若木!

「チッ。まだ生きてたか。 

 邪魔だ! こうなったら、

 シルバー・ステイク・ブラッディ・ローズ! 一発目‼︎」

「ググググ‼︎」

「シルバー・ステイク・ブラッディ・ローズ! 二発目‼︎」

「グググ!」

 若木は、もう、ボロ雑巾みたいだ。

 それでも、美紅を守ろうとする。

「こなくそ! シルバー・ステイク・ブラッディ・ローズ! 三発目‼︎」

「ググ……」

 若木がついに倒れる。

「さぁ、美紅……」

「え? え?」

「美紅……」

 銀次の長い指が美紅に伸びる。

 それを阻止する、若木の腕。

「またしても貴様!」

 若木はもう、血だらけだ。

「トドメだ! シルバー・ステイク・ブラッディ・ローズ!」

 若木の体から、それこそ薔薇のように血の花が咲いた。

「……ミ……グ……」

 美紅の瞳から涙が溢れた。

 若木がまた倒れる。

 見回せば、みんなが倒れている。


 銀次が近づいてくる。

「や……」

 後退る、美紅。

 尻餅をついた。

「美紅」

 銀次が屈むと、美紅の顎に手をやる。

 唇が近づく━━


「いやあ! 助けて、お父さん‼︎」

 









 








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