表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/69

ナッシュが誰かにやられたらしい。かわいそうに。

「これで、依頼は完了です」

「ああ」


 俺とエリサは元いたミュラントの街へ帰ってきて、ギルドで手続きをして解散となった。


「本当にありがとうございました。リクドのおかげで、すごく快適な買付になりました」

「それは良かった。また護衛の依頼があったら声をかけてくれ」

「はい、もちろん!」


 エリサと笑顔で別れ、まだ昼過ぎだったこともあって、俺は再び受付に戻る。

 もちろんレジオのところだ。


「よぉ、お疲れさん。どうだった、依頼は」

「大変だった。魔物はほとんど出なかったが、野盗だな。行きと帰りで一回ずつ」

「ははは、運が悪いな。いや、悪いのは相手のほうか」

「ん? どういうことだ」

「将来のB級相手じゃあ並の野盗は勝てねぇって話だよ」


 レジオは言うが、俺はピンと来なかった。

 あんな程度なら、俺と同じFかE級でも倒せるだろうと思う。


 もちろん同じ人数ぐらいは必要だと思うが。


「それよか、聞いたか。S級の話」

「S級のってなんだ?」


「どうにもS級冒険者、雷剣のナッシュが誰かにやられたって話でな。命に別状はないらしいが、診療所を抜け出してどこかへ消えたらしい」


「そいつなら、会ったぞ」

「なに? どこでだ?」


「隣街で。ギルドに立ち寄ったら、あいつが入ってきて依頼を受けてたよ」

「何の依頼を受けてた」

「アイアンリザード」

「アイアンリザードぉ? 確かに強いがS級がボコされるレベルかぁ?」


 レジオは唸り、それから首を振った。


「まあ、俺も詳細は知らんし、ここだけの話、ナッシュはいけ好かないヤツだからな。命に別状がないなら大丈夫だろう」

「そうか」


 詳細について尋ねられないなら、特に答える必要もないだろう。

 実力を隠していたのか、あれが本気だったのか俺にはわからないが、そんなに面白い話でもないだろうし。


「ところで依頼は何かあるか?」

「ああ、そうだな。お前さんに回そうと思ってたのがひとつあるんだ」


 そう言って、レジオはカウンターの下から依頼書を三枚取り出した。


「全部討伐依頼だ。オーク5匹とフォレストブル2匹、それからスモールコカトリス1匹だな。市場に出回る肉になるから、E級相当の依頼だがけっこう重要な仕事だ」

「なるほど」


 俺たちが日々食べている肉というわけだ。

 これは腕が鳴る。


「依頼を達成すれば、お前もE級になれる。冒険者になって一週間以内で昇級するのはとんでもない速さだが、お前には相応しいと思ってる。E級になればひとつ上のD級クエストが受けられるし、そうなると出来ることの幅も広がるしな」

「わかった。じゃあこの依頼を受けよう」

「OK。じゃあ張り切って行ってこい」

「ああ」


 俺は冒険者カードに魔法で依頼を記入されたあと、早速魔物たちがいる場所へ向かうことにした。


 E級に昇級。


 うん、楽しみだ。


 俺はレベル上げをしていた頃から思っていたのだが、コツコツ何かをやるのが好きなようで、前世ではコツコツ何かを積み上げても可視化されなかったが、現世ではこうして可視化されることが嬉しかったのだと思う。


 だからこそレベルは999なわけだし、冒険者ランクを上げていく工程にワクワクしている自分がいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ