お姫様と【聖女】
朝起きると、カルティエさんは身支度を整えていた。
「急がないと・・・」
「入るわよ?」
お祖母様が客室にやって来た。
「ユーナちゃん、クラレアンスちゃん、おはよう。あら?どうしたの?」
急がないと、ラキドさんの処刑に間に合わない。
カルティエさんは必死にお祖母様に訴えている。
「大丈夫よ。優秀な術師と剣士が先に行って準備をしてるから。」
術師と剣士?
「まだ、詳しくは言えないけど、術師は転移ができるの。だから先にマイナ・スワンに剣士と一緒に行ってもらってるのよ。」
「クラレアンスちゃん、ユーナちゃん、この後王座の間に来てもらうわよ?」
「大々的に姫と【聖女】と公表して、我が国、ゼロストが保護してる事にするのよ。」
え?
「本日は領地より我が城までご苦労様。此度は、聖女と我が孫を見ていただきたくて皆には来てもらった。」
「【聖女】クラレアンス・リトーナそして、我が孫、ユーナ、こちらへ。」
会場中から驚きの声が上がった。
「リトーナ嬢?それに・・・農民?」
「アナタ、どこの家の者?ユーナちゃんの両親、私の子供と伴侶は一応、貴族籍よ?」
「我が国に誕生した新たな【聖女】クラレアンス・リトーナと姫、ユーナ・N・オーエンを我が国で保護いたします。2人が各々の領地に足を運んだ際には丁重にもてなす様に。」
並んでいる臣下の貴族達の顔ぶれを見てユーナはこう思った。
あれ?うちの両親は来てないの?




