UMAを貰う
トライアリアの事件は王族やドズさんに任せることにしてリトーナへ戻ってきた。
「2人とも無事だったんだな。」
「クラレアンス様、お背中をお流しいたしますのでこちらへ。」
「母様、やめて下さい。今この場には家族と事情を知っているユーナしかいないのだから家族として接して。」
今、この場にはカルティエさんの家族と私しかいない。
どうやら、また襲われる可能性がある為、使用人達は給金を与え、故郷に一旦帰るように促した。
これは彼らの身の安全のことを考えての事らしい。
「そうね。行くわよ、クラレアンス。」
メイドさんが砕けた言葉でこの屋敷の令嬢に話しかけている。
「はい。」
メイドと令嬢は風呂場へと向かった。
「あれ?道中で陛下達に会わなかったかい?」
あ、そう言えば誰ともすれ違ってなかった。
「ところで、カルティエに何があったんだい?」
「出かける前にあったものが明らかに無くなって・・・。」
「それに、やけに言葉遣いも丁寧になってるわよね?」
あ、やっぱり触れますよね?
リトーナ伯や夫人、ブロー君に事情を説明した。
「成る程、修道女から聖女にね・・・。その代償か・・・。まぁ、私達は気にしないけど・・・。」
リトーナ伯と夫人、その息子のブローは家族から聖女が出た事を素直に喜んではいるが、彼女が失った物があるとなると微妙な表情になっていた。
「村へは帰るのかい?」
一旦帰ってから本格的に旅をしたいなって。
「そうか・・・。御両親には心配かけてはダメだよ?
(下手すると地図が変わるから。)今回の件で君には何かお礼をしないとな・・・。今、用意できそうなのは馬なんだけどいるかい?」
馬?どんな馬なんですか?
「旅の尼さんから頂いたのは良かったのだが、黒と白の縞模様で気性は荒くないんだけど、なかなか懐いてくれなくてね。それに普通の馬より小柄でブローや私が乗ることができなさそうだしね。」
旅の尼さんって・・・
「ええ、同じ女性の私から見ても妙に色気のある方で、街がこんな状態じゃなきゃブローの婚約者にしようかと・・・。」
ブロー君の婚約者にしないで正解です、夫人。
あれ私の師匠の依代ですから・・・。
真相を知ったら夫人は卒倒すると思う。
馬小屋に案内されて
師匠(の依代)が用意した馬なら普通の馬じゃないと思う。
職業を【調教師】にするとレベルの限界値を表す星がついた。
レベルアップ条件は動物の世話をする。
幼少の頃から家畜なんかな世話をしていたからだろう。
固有スキル【調教師】を取得しました。と頭の中に響いた。
【調教師】
効果、動物と会話ができる。また動物の情報が判る。
早速、【調教士】を使って見てみると・・・。
魔物は対象外です。と出てしまった。
仕方ないので【魔物使い】になってみた。
レベルアップ条件は魔物のレベルアップと出たけれどまだ、魔物をテイムした事がないので当然レベルは1。
【魔物使い】の基本スキルで名前だけは見れるのでそのスキルを使ってみた。
災害クラスの伝説の魔物であるキマイラと書かれていた。
え?キマイラ!?
「ユーナちゃん、顔色が悪いけどどうかしたのかい?」
「聞いて驚かないで下さい。」
「ん?」
「この黒と白の模様の小さな馬、キマイラです。」
夫人は気絶し、リトーナ伯は口を開けたまま動かなくなってしまった。




