【修道女】らしい?
「まず領主様の質問に答えな。」
カルティエさんの笑顔はとてもいい笑顔である。ただしその笑顔は慈愛に満ちているものではない。
「トライアリアのノ、ノービス卿です。」
私はその名前を知らない。
「よりによって隣の領主ですか。」
「隣の領主ってどんな奴なんだ?」
ブロー君がため息を吐きながらノービス卿がどの様な人物なのか説明をし始めた。
「前に義姉様を妾にとか言っていた方です。
見た目が綺麗な女性を金と権力で囲っている上級貴族と専らの噂。トライアリア領は色々問題があって荒れ果てていると聞き及んでいます。」
「そうか。私達の可愛いクラレンスちゃんを妾にしてやるとかほざいてた輩か。よしやるか!」
トランさんがやる気・・・?いや、ヤル気になっている。
「アナタ、ダメよ!」
今までの流れから行くと夫人は止めない。
「しっかりと準備しなくちゃ。武器庫から武具を持ってきたり、町中の回復薬類を購入してからじゃないと。」
やっぱり・・・。
「アンタらな・・・。」
カルティエさんは呆れていた。
「そんな事したら王国から罰を受ける事になるからやめとけって。」
やる気に満ちていた3人はシュンとなった。
「あのぉ・・・、私は帰ってよろしいでしょうか?」
カクシタさんのこの一言でカルティエさんは再び笑顔になった。
「そんな訳ないだろ?なぁ、ユーナ?」
こっちに振らないでください。
「お前、家族は?」
「子供が1人います。」
「娘か?」
「はい、まだ3歳になったばかりでして・・・まさか・・・。」
「そうだな。奴隷商に売るのも悪くねーかもな。」
隣にいる【修道女】はとんでもない事を言い始めた。
天使のような笑みに悪魔のような発言である。
「それだけは・・・それだけはご勘弁を・・・。」
カクシタさんの表情は真っ青になっていた。
その様子を見たカルティエさんは、
「大切な家族がいるんだろう?罪を償って真っ当になりなさい。その後、大切な者を守る為に技能を高め、働くのです。」
説教(?)をし始めた。
暫く説教(?)は続き5分くらいで終わった。
カルティエさんに説教(?)をされたカクシタさんは泣きながら申し訳ないと呟き続けていた。
「すみません、警備兵の方いらっしゃいますよね?この方を牢へお願いします。罪状は文章偽造とその類の隠蔽です。」
流れるようにカルティエさんが護送の手配まで行っていた。
カルティエさんって【修道女】らしくないないと思うユーナであった。
やりとりを見ていた【修道女】の家族
「もう引退しようかな・・・。」
「義姉さんの方が領主に向いてます。」
「【修道女】を辞めて領主になって婿養子でいいからラキド君と結婚しなさい。」
頑張って下さいトランさん、ブロー君。
それと夫人、その言葉はカルティエさんが真っ赤になるでやめてあげて下さい。




