【続編】キラキラの飛沫
【続編・第5話】キラキラの飛沫
「……腹が減ったな」
ちくの呟きに、やおたが腰を浮かせた。「その辺にキノコがあるかもしれない。少し見てくるよ」
やおたが闇に消え、残されたちく、ケメ子、千春の三人は焚き火を囲んで暖を取る。
「……もうすぐ、この森を抜けられると思います。皆さん、頑張りましょう」
千春が励ましの言葉をかけた、その時だった。
夜空から、月の光を反射してキラキラと輝く「何か」が降り注いできた。
それは精密な放物線を描き、パチパチと燃えていた焚き火を直撃! ジュウゥゥ……という音と共に、大切な火が虚しく消え去る。
「うわっ、なんだ!?」「火が消えたわ!」
驚く一同の前に、木の上から一人の男が軽やかに飛び降りてきた。
その姿は、漆黒の隊服を纏った「鬼滅…」の剣士そのもの……に見えた。
「お前たち、こんなところで何をしている」
男は威厳たっぷりに問いかけるが、ちくは男の下半身を見て戦慄した。
「……出てる。出てるぞ、ケメ子! 見るな!」
「……いや、もうガン見しちゃってるわよ」
ケメ子の視線の先には、大正の夜風に晒された「本体」が堂々と鎮座していた。
「おっと、これは失礼……」
男は悪びれる様子もなく、それをゆっくりと仕舞い込んだ。
ちくが引きつった笑顔で問いかける。「……あんた、一体何者だ?」
「俺か? 俺は『変隊』の あお だ」
「……変態? 鬼滅…じゃなくて、変隊?」
三人は、先ほどの「出しっぱなし」の光景を思い出し、深く、深く納得した。
警戒を解き、これまでの事情をあおに話すと、彼は顎に手を当てて頷いた。
「……昨日、ここを男二人が通った。一人は派手な黄色い服を着ていたな」
「間違いない、きよぴことサクサクだ!」
確信を得た三人に、あおは不敵に微笑む。
「よし、これも何かの縁だ。近くの村まで案内してやろう。ついてこい」
こうして、心強い(?)が非常に危ういガイド・あおと共に、一行はきよぴこ奪還に向けて再び歩み始めた。




