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【続編】サクサク 今日の不況と目覚めた記憶

【続編・第4話】サクサク教の布教と、目覚めた記憶

月明かりの下、黄色の着物を纏った少年が、満足げに隣の男を振り返った。

「やっぱり、きよぴこは親友だ。ここがまだどこだか教えていないのに、僕を信じてついてきてくれた……」

少年の瞳には、怪しい光が宿っている。

「もう、洗脳は終わっている。後はきよぴこをアシスタントにして、この時代に『サクサク教』を広めるのだ……」

少年——サクサクは、前方にポツンと佇む古い民家を指差した。

「きよぴこ、今日はあの民家に泊まらせてもらおう」

その家には、老婆が一人で静かに暮らしていた。

二人が家の中に足を踏み入れると、サクサクは間髪入れずに老婆の眉間を見つめ、洗脳を開始する。

「……我らが教えに、ひれ伏せ。さあ、私たちが腹いっぱいになるまで、飯を作らせるんだ」

老婆が操られたように台所へ向かう中、きよぴこが不意に周囲を見渡し、首を傾げた。

「……なぁ、サクサク。なんかおかしくないか? 建物が現代の造りやないし、家主のばあさんも和服を着とる。ここ、一体どこやねん……」

サクサクは、ゆっくりときよぴこの方へ向き直り、不敵な笑みを浮かべた。

「……おや、気づいちゃった?」

少年の声が、冷たく響く。

「ここは、大正時代だよ」

その瞬間、きよぴこの頭に衝撃が走り、洗脳の霧が晴れた。

「大正時代……!? 嘘やろ! みんな、ちくやケメ子たちはどうしたんや!」

「さあね……。でも、僕たちは親友だから、これからはずっと一緒だよ。楽しみだね、きよぴこ」

「……ぐぬぬ……!」

逃げ場のない過去の世界。きよぴこは拳を握りしめるが、サクサクは既に次の目的地を見据えていた。

「明日は少し大きな街を探して東に行こう。駅を見つけたら、東京へ行くよ。そこでサクサクの真理を轟かせるんだ……」

二人の影は、大正の静かな夜に溶け込んでいった。

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