再会と決意
兄弟とは言い述べたものの夫婦になる前の自分の家が同じ場所にあるのか。少なくともアリラのあの言い方だと一緒に住んでいるわけではないことがわかり、だが行き来してることもわかる。これからどうしようか路頭に迷っていると。
「アリラちゃんにも教えなくっちゃ」
両手を掴んだかと思うと、片手を握り手を引いてランプで照らされた石畳の路地を楽しそうな足取りで歩き出した。
「アリラー…彼女の家に行くのか」
ダンがそう問うと躓いて転けそうになるのを素早く支える。
そういうつもりの『彼女』ではなかったが。
「ぼ、僕がアリラちゃんと……?! ちが……そんな、僕なんかが」
瞳を渦巻きにさせると顔をボフッと耳まで真っ赤にしながら動揺するもう一人のダン。
またふらふらと頭が混乱している言い訳を述べながら進む先は、懐かしいダンの記憶のある道。一緒になる前のアリラの家の方向だった。
ランス王国は城を中心に外側から石門、田畑や麦畑、街。と山なりになっており、南端に石門の入り口がある。そして東端には兵士の訓練場がある。そして、アリラの家は城下町の城に近い南にあった。
城下街はほとんどが石の家で出来ており、ダン達はある家の前で立ち止まと木製の片開きドアの中心にあるノッカーを叩く。格子ガラスの窓からは灯りが漏れていた。
「今開ける」
どこか心の強さを感じる声が聞こえて来ると扉が開いた。




