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良性脳腫瘍と言う命の危険  作者: ねねこ


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7/11

7 退院

名前はすぐには出てこなかったけど、そのあとちゃんと答えられた。あの、自分の名前すらわからなくなる感覚は今でも覚えてる。めちゃくちゃ怖かった。

 ICUはたくさんの人がいて、私はかなり消耗していたのかとにかく寝た。頭痛はあったけど、それより寝たかった。というより、意識が落ちる。すぐ落ちる。

ちゃんとしっかりとした意識が戻ったのは3日後だった。父に聞いたら、手術時間は12時間だったと。私は体感一瞬だったからなぁ……。

 

 あとで看護師さんに聞いたら、血圧が下がりすぎていてまずかったため、なかなかICUから出してもらえなかったらしい。

 脳外科の病棟に戻るととにかく頭痛がひどくて今度は眠れなくなったので、毎晩のように痛み止めと睡眠導入剤のお世話になった。先生と看護師さんたちに繰り返し言われたのが「痛いのは絶対我慢しないで!」だった。

 

 一般病棟に戻ると翌日からリハビリが始まった。

 足首を動かす、手首を動かす、少しだけ歩く。記憶を確認する。少しずつだけどやれることを増やしていく。

 最初はうまく動かなかった指が動くと嬉しかった。

 このころにはムーンフェイスで浮腫んでいた顔も少し戻ってきていた。

 この時は4人部屋だったのだけど、窓際だったので解放感はあった。

 

 回復は順調だと言われていたけど、10日後に恐れていたことが起こった。

 朝起きた時、左顔面がピクリとも動かなくなっていた、力を入れているつもりなのに、眉1つ動かない。これが顔面神経麻痺か、と思い、すぐナースコールして説明すると先生方が来てくれた。

 やっぱり顔面神経麻痺で、すぐ点滴が始まった。かなり強い薬なので、1週間しか使えませんと言われる。つまりこの状態が点滴で治らなかったら……とゾッとした。

 幸い、5日ほどで顔面の動きは戻ったけれど、あの顔面がまるで動かなくなった恐怖は今も忘れられない。他にも、挿管が原因で顎関節症になり、口が開かなくなったり味覚がなくなったりと最初の入院中には色々あった。

そのころ病理検査の結果が出て、先生に教えてもらった。

たんぱく質が2つ出たとのことで珍しいことではないし、異常な数値はなかったと。これで確定、私の頭の中にあるのは良性の脳腫瘍だ。



 もろもろの症状も落ち着き、入院3週間で、そろそろ退院しても良いかも、となり、明日退院、となった時、今度は高熱が出た。40度超えてて朦朧としていた。インフルエンザに罹患していて、すぐ個室隔離されて部屋から出るなと言われ、結局入院が一週間伸びた。退院はクリスマスだった。退院前の夜ごはんがクリスマス仕様だったなぁ。

 退院日、友人夫婦が迎えに来てくれてありがたかった。


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