08 1年10組
10時30分、頃1時間目の授業が終わる鐘が学校中に響き渡る中保健室の前に3人が立っていた。
「桜ちゃんもう大丈夫なの?」
「はい。新学期早々休むわけにはいかないので、看病ありがとうございました。」
「いいのよ。それが私の役割だからね。蝶子ちゃんもちゃんと先輩を見習って授業に参加するように。」
「はいはい、わぁーたよ。そんじゃ1週間後までにメンバー集めてちーちゃんを仲間にしてやるから楽しみに待っとけ!」
「フフフ、楽しみにしてるわよ。それじゃあいってらっしゃ〜い。」
蝶子と桜は治復に背中を向けて歩き始めた。
「なぁ先ぱ…」「桜でいいですよ。」
蝶子は桜に話しかけようと呼びかけようとすると途中で遮られた。
「私たち友達なのに先輩呼びだと少し距離を感じてしまいます。」
そう言われた蝶子は満面の笑みを浮かべた。
「へへ、そうかわかったぜ桜!ならあたしのことも呼び捨てにしてもらってもかまわねぇ。」
「それは…そのうち読んであげますよ。蝶子さん。」
少し残念そうな顔をしたがそういう物と受け取り、またニコニコしながら話しかける。
「なぁ桜、師団の仲間ってどんな奴がいい?」
蝶子は友達がいなかったので仲間探しをするのがとても苦手だった。だからこそ友達がいそうな桜に相談することにした。
「そうですね…。武力は蝶子さんで十分足りてると思います。なのでそれを支えることの出来るサポーターがいてもいいと思います。」
「なるほどなぁ、さすが桜だな、うちの頭脳は桜だな。」
話しているうちに蝶子の学年の階にたどり着いた。
「私の学年はもう一つ上の階なので。くれぐれも問題を起こさないでくださいね!!」
「お、おこさねぇよ。安心してくれ。」
桜は蝶子に釘を刺し、階段を上がっていった。
「そういや教室初めて入るな…確か教室は1年10組だったかって1番遠いじゃねぇーか!!」
しょうがなく1番離れた自分の教室の前まで歩いた。途中何人かがこちらをみてきたが気にも留めなかった。
教室の前にたどり着きドアに手をかける。
(ここからあたしの学園生活が始まるのか…。師団を作って、生徒会を倒して、あたしが頂点に立ってやる!)
ガラッ!
全員が蝶子の方を見た。そして何人かは不良が入ってきたことを察して顔をそらし、他の何人かは下劣な笑みを浮かべた。
そんななか1人だけ見覚えのある顔があった。どうやら相手も気づいたようで勢いよく立ち上がった。
「ゲッ!!お、お前!!」「マジか、同じクラスなのかよ…」
そこにいたのは昨日、蝶子と喧嘩をした大柄な男だった。
お互いに緊張が走るなか、授業開始のチャイムがなった。その音を聞いて男は睨みつけてきながらゆっくりと着席をした。
(あいつ急に大人しくなったな。叱られた時の犬みたい。)
少し面白がっていると蝶子の後ろの扉が開いた。
びっくりして後ろを振り返ると竹刀を持った小太りのおっさんが入ってきた。
「みんな先につけぇ。お?お前はあれか入学式に喧嘩した生徒か?」
どうやら大柄の男との喧嘩は先生の間でも広まっていたらしい。
「あんたが担任か?」(竹刀とか昭和の先生かよ)
「そうだ、俺が1年10組の担任兼、体育担当の出部野だ。早く座れ2時間目を始める。」
(へー…こんなのにあいつが怯えてたのか?)
蝶子は出部野の未知数の力に少し警戒した。
「どうした?早く座りなさい。」
「わかった。あたしの席はどこだ?」
「熊井の隣だ。」
そう言いながら指を指した。そこは大柄の男の隣だった。言われた通りに男の横の席に座り授業が始まる。
「お前熊井って言うんだな。」
「黙れ」
話しかけると少しキレ気味に返事が返ってきた。少し面白かったかったので蝶子は黙らずに話しかける。
「そういや今日は子分はいないのか?」
「うるせぇ!!」
やはり不良と言うのは挑発には弱く2回目でキレた。
しかし、
「熊井黙れ!!」
出部野に注意されてすぐに縮こまった。
「お前昼放課面かせよ…」
次回、「師団結成(2)」。




