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15 裏山の神社に(3)

ガキィン!


金属同士が強くぶつかり合ったような音が耳聞こえ男は目を覚まし周りの状況を確認した。

目の前には後ろに跳ね除けられた女性が1人。

そして後ろには目から涙を流しながら男の方をみている女性が1人いた。


ーーーーー

意識が朦朧とするなか深夜は体勢を崩した女性を見てチャンスだと思い前に走り出そうとしたが、だが一歩目で見えな壁に当たり尻餅をついた。見えない壁に触れてみる。

(なんだこれは…モフモフ?いや硬いか?)

「熊井さん!!」「【突風】!!」「ッ!?」

見えない壁に気を取られ女性の動きに気付かず反応が遅れてしまった。

(やべぇ、これは耐えれねぇ)

しかし、女性の攻撃が当たることはなかった。そして理解した。

「なるほど…これが俺の力なのか?なら…」

後ろを向き桜の近くまで走った。

「だ、大丈夫ですか?」

「あぁ、自称神様から能力をもらった。使い方を教えてくれ、先輩。」

「いつもらったんですか!?いや、後でききます。まず深呼吸してください。」

深夜は言われた通りに深呼吸をする。

「おいおい!なにやってんだよ!!【烈風剣】」

ガキィン!

女性は今も攻撃してこようとするが彼女も見えない壁に弾かれていた。

「熊井さん気を取られないで、心を無にしてください!!」

桜に注意されなごらも深呼吸をつづける。

すると、だんだんと頭の中に動物の鳴き声が鳴り響き始めた。

(あぁ、そこにいるのかお前らは!!)

「【熊】」

深夜が声を出したその時見えない壁だと思っていたもの達が姿を現した。

1匹は甲冑を着用し、一本の大剣を持つテディベア。今は女性の風を全て受けてくれている。

もう1匹は袴を着用し、1匹目に比べてかなり身軽で一本の木刀を持っているテディベア。今は桜の前で動かずに守っている。

「これが俺の能力!?なんか可愛いな…」

「熊井さんやりましたね!見た目はなんか可愛いですけど。これならあの人に勝てるかもしれません。1対3少し卑怯ですが全力で行きましょう!」

さっきまで泣いていたとは思えない張り切る顔を見た深夜は少し微笑んだ。

「わかったぜ、先輩!」

深夜は駆け出した。

それに続き木刀を持つ熊が走り始めた。

「ハハハハハ!敵がイチニサンヨン全員潰して見せマス。生徒会様!【烈風剣】」

風の剣を片手に深夜に突っ込んでくる。

「甲冑!」

深夜が叫ぶと甲冑を着た熊が大剣を風の剣にぶつけた。その勢いで女性は竜巻の壁にぶつかった。

「ギャアアアア!!」

女性の服が破れ大量の切り傷が出来る。

「このまま行け!袴!」

次は木刀を持った熊がものすごい勢いで首の後ろの部分を叩きつけつけた。

すると、女性は気絶しそうになるのを踏ん張って耐えている状態になった。

「先輩!俺を前に!」

「は、はい!」【操り人形】

グンッ!と勢いよく前に進み、深夜は拳に力を込める。

「や、やめて!」

女性は叫ぶ。

「終わりだ!!」

女性のお腹を押し竜巻の壁に押し付けた。

「ギャアアアアァ…ぁ…」 

女性が白目になり竜巻が消え去った。

「いよっしゃあぁ!!」

「熊井さん!!やりましたね!!」

深夜はガッツポーズをし、桜が嬉しそうに駆け寄ってきた。

「あぁ!この力があれば生徒会の奴らを全員やれるんじゃねぇか?」

「かもしれませんね。」

「よし!蝶子に報告しに…いやもう遅い、今日は帰ろうぜ先輩。」

深夜と桜は山を下山し始めた。途中、空を見上げると山の中で光が少ないのもありいつもよりも星が明るく見えた。

(もう絶対に仲間は失わせない。)

ーーーーー

「やっぱり無理だったじゃないですか。能力を身につけたというのに暴走して、それで無様に負けて。」

「な、なに…しにきた。優楽」

深夜達が去った後、残された女性の元に優楽がやってきた。

「生徒会に貢献してきた優秀な貴方が負けるとは思いませんでした。」

「なにしにきたか聞いてるのです!【突風】!!」

パァン!

「そん、なぁ…」

「ほぉ、その怪我でこれほどの力が出せるとは…これはまだ使えますね。」

女性が残りの力を振り絞る様に放たれた渾身の一撃は優楽に軽々しく弾かれてしった。

そのまま女性は気絶してしまった。

「貴方にはこれからも沢山、生徒会のために働いてもらいましょう。【影潜水(シャドウダイブ)】」

女性を抱えた優楽は影の中に消えて行った。

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