神様のアルバイトⅡ
雪が止まないので神様は次のアルバイトに向かいます。
池袋にある喫茶店……その名は「ねこ巫女喫茶」。
猫耳の巫女が主人公の漫画を扱った専門店です。
「よっ」
「あ! 姉様きてくれたのですね!」
満面の笑みで出迎えたのはヒイラギ。
彼女は神様の妹です。
人間を使って様々な経営戦略を成功させているやり手で……
いわゆる経済を司る神霊です。
「なんか仕事ない?」
「ありますよ!」
促されるまま清潔な服装に着替えて厨房に立つ神様。
前工程から料理が流れてきます。
その皿にキャラクターが描かれたバランを添えるだけの簡単なお仕事です。
三時間後――。
「姉様、今日はありがとうございました。はい、お給料です」
「こちらこそありがとね」
渡されたのは分厚い封筒。
中身を確認すると……。
「な、なにこれ!?」
30万円入ってました。
「お給料です」
「一体時給いくらなのよ!」
「も~姉様ったら算数もできないんですか? 時給10万円ですよ」
「いや、そうじゃくて……そんなどんぶり経営で大丈夫なの?」
「どんぶり勘定じゃありませんよ。例えば姉様がバランを添えた料理で一番多く出たやつ……」
「ねこ巫女ミヤコの特製ハンバーグ定食だっけ? 確か50食以上は注文があったわね」
「はい。それ原価600円くらいなんですけど。あれを見て下さい」
販売価格¥12,800(税抜き)
「んな!? ちょ、これってぼったくりじゃないの! ってかなんでそんな売れるわけ!」
「良い質問ですね。ではこれを見て下さい」
バランの裏には端末読み取り用コード。
その下には「キャラクター人気投票はこちらから」と記載されています。
「これぞバランの付加価値です! エッヘン!」
「これって合法なの?」
「…………合法ですよ」
「なに今の間!?」
なんだか闇が深そうです。




