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悪霊退治に300万!!?勇者なら一太刀で終わります。   作者: sisousi.kenta


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9/19

勇者一行③

冷たい目を向けられ、私は思いだす。

私は知っていた。


悪霊退治をするような者が世間にどう見られるのか。

ユウリが突き飛ばされたのは、それが形になっただけ。


怪しい神に祈る怪しい男。


私は悪霊退治の為、祈りのこもった豪奢な衣服を着ている。

目の見えない弟子に働かせ奢侈にふける男。


知らない者からはそう見られる。

田舎に長く住む村長は悪霊退治の過酷さをある程度知り、ユウリに殴りかかった男はあまり知らず。


街で育った勇者達は知る由もない。


雰囲気を敏感に感じ取ったユウリは私の元に寄ろうとするが、治療をしてくれた女魔法使い肩を抱えられている。


その女も私を睨み付けていた。

もう一人の男は剣に手をかけているがそれは流石に勇者が止めた。


「村長、この悪霊退治の報酬は幾らでしたか」

勇者はそう村長に訪ねる。


今回の依頼の報酬はもらえない。

そういう話になり、受け入れなければ罪人とされるのだろう事はもう予想出来ている。


「3・・・、300万でございます。」

村長は一瞬我々を庇おうとし口ごもった。

けれど、勇者の前で嘘はつけない。


勇者たち3人に動揺が走るのがわかる。

少なくとも勇者と魔法使いは高い身分の出だろうが、庶民にとって300万が大金と知っているし、もう一人の男は私を悪を見る目で睨みつける。


「そういう阿漕な商売をしているからこんな目にあうんだ。これに懲りたなら真っ当に生きるんだ。」


真っ当になど、生きられるわけがない。

この勇者のいう真っ当等、存在しない。


弟子は張り倒され怪我を負っても文句もいえない、


私は私と私の弟子のささやかな人生を手折られても、言い返すことは出来ない。


私は項垂れる。

「申し訳ありませんでした。」

私は頭を下げたままそう答えた。

そう答えるしか出来ない。


「悪霊は僕が倒したんだから、報酬は僕が貰うよ。

それと、村長、僕達はちょうど宿を探していてね。この300万で泊めてもらえないかな」


悪は裁かれ金は被害者の元にそのままかえる。

勇者は頭を下げる私を見もせずにそう答えた。







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