末吉良丞 17歳 ★★★★☆
《基本プロフィール》
末吉良丞 17歳 左投左打
身長176cm 体重94kg
守備位置:投手
経歴ー仲西小(仲西ビクトリーBBC)-仲西中(軟式野球部)-沖縄尚学高
《総合評価》★★★★☆
「甲子園優勝とU-18代表を経験した、実績豊富な本格派左腕」
2025年夏の甲子園で、2年生ながら沖縄尚学を全国優勝へ導いた左腕である。最速150km/hの直球に加え、カーブ、スライダー、ツーシームを使い分ける。175cm前後と飛び抜けた長身ではないが、90kgを超える強い体を生かし、先発でも救援でも力を出せる点が魅力である。
2年生で唯一U-18日本代表に選ばれ、U-18ワールドカップでは決勝のアメリカ戦にも先発した。2026年も高校日本代表に連続選出されており、世代を代表する左腕としての実績は十分である。経験値の高さは、同世代の高校生投手と比べても大きな強みである。
一方で、3年春に左肘を痛め、夏まで実戦から離れた影響は無視できない。夏の沖縄大会で復帰し、甲子園でも登板を果たしたが、球速は最速147km/hにとどまった。状態が完全に戻るかが指名順位を左右する要素である。それでも実績、左腕としての希少性、投球の完成度を考えれば、ドラフト上位、目安として2位前後から検討される可能性がある。
《簡単な球歴》
中学時代:仲西小2年時に仲西ビクトリーBBCで野球を始めた。仲西中では軟式野球部に所属し、中学3年時には最速145km/hを記録した。中学時代から沖縄県内で将来を期待される左腕だった。
高校時代:沖縄尚学高では1年夏の県大会からベンチ入りし、1年秋には背番号1を背負った。2年春のセンバツを経験し、同年夏の甲子園では先発と救援の両方でフル回転。チームを全国優勝に導き、優勝投手となった。最速150km/hを記録し、2年生で唯一U-18日本代表に選出された。
3年時は春先に左肘を痛め、センバツ初戦や春の九州大会では登板できなかった。夏の沖縄大会で復帰すると、準決勝で6回無失点、決勝では救援で最速147km/hを記録した。夏の甲子園は初戦で横浜に敗れたが、U-18日本代表には2年連続で選出された。
《強み・アピールポイント》
最大の強みは、全国優勝と国際大会を経験した左腕としての実戦力である。甲子園では先発、救援のどちらでも役割を果たし、重要な試合で投げてきた。高校生としては豊富な経験を持ち、試合の雰囲気にのまれにくい。投球内容が苦しい時でも、変化球を使って打者を抑える感覚を備えている。
直球は最速150km/h。体重94kgの強い下半身を使い、力のある球を投げ込める。球速だけで押すタイプではなく、カーブ、スライダー、ツーシームを組み合わせ、打者のタイミングを外せる。U-18代表の練習試合では変化球を織り交ぜ、少ない球数で3者凡退に抑えた。状況に応じて打たせて取る投球ができることも魅力である。
左腕でありながら、高校段階で150km/hに到達している点は大きい。プロでは球速の上積みよりも、直球の質と変化球の精度を伸ばすことで、先発・救援の両方で価値を出せる可能性がある。
《弱点・課題点》
最大の課題は、左肘の状態と、出力が完全に戻るかである。3年春に痛めた左肘の影響で実戦登板が限られ、夏の復帰後も最速は147km/hだった。故障前の150km/hを安定して出せる状態へ戻れるかは、プロ入り後の起用法にも直結する。
また、体格に恵まれている一方で、先発として年間を通じて投げ続けるスタミナと、細かな制球力はさらに磨く必要がある。プロでは直球と変化球を狙った場所へ投げ切る精度、球数を抑えて長い回を投げる技術が問われる。
現時点では、故障歴を踏まえて慎重に育成する必要がある投手である。まずは左肘の状態を整え、二軍で登板間隔を管理しながら投球フォームを安定させたい。順調に回復すれば、豊富な実戦経験を生かし、将来的には先発ローテーション入りを狙える左腕である。




