↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。  作者: 羽海汐遠
原初の魔族達の暗躍編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2522/2540

2504.未曽有の危機

※一部記載に誤りがあった為、修正を行いました。

 リーネのちょっとした疑問に答えていたソフィだが、そんな彼女の些細な疑問からソフィが『概念跳躍(アルム・ノーティア)』を使えない理由に、もしかするとフルーフが定めた『(ことわり)』が関与しているのではないかと考え始めたのであった。


 当然にソフィ以外の者達が扱えている以上は、大半の者達には影響を及ぼす事のない理由なのだろうが、しかしその枠組みから外れている何らかの要因が関係して、ソフィだけが使う事が出来ない可能性というのもまた、十分に考えられるのであった。


(例えば魔族としての位階領域等はどうだろうか。フルーフが作り出した『(ことわり)』から生み出された『魔法』が、一律『超越者』未満に定められていると仮定すれば、我だけが使えないという理由が当て嵌まる。あくまで一つの考え方だが、これまで全く答えが出なかった事に関して、たった一つのひらめきで『有り得なくはない』という物事の捉え方が可能になった。こういった考え方が出来るものがまだ他にもあるとすれば、もしかすると容易に答えを出せるのかもしれぬな。しかし我が問題でもなく、他者の介入でもないとすれば、これが第三の理由になり得るわけだが、何にせよ発想の転換が重要だな。まぁ、いずれにせよ『(ことわり)』を生み出したフルーフに直接訊く事で、もしかしたら直ぐに解決するのかもしれぬな)


 前回、ソフィはフルーフに会った時に直接『概念跳躍(アルム・ノーティア)』を使えないと伝えたが、その時はフルーフも『(ことわり)』が原因だとソフィに明言しなかった。つまり彼自身も自分の『力』を大きく上回る者が『概念跳躍(アルム・ノーティア)』を扱えない事実を知らなかった可能性もある。


 一つの『(ことわり)』を世界に対して生み出す事は可能であったとしても、フルーフ自身が『超越者』としての『力』を持っているわけではない。


 そもそもフルーフが『『概念跳躍(アルム・ノーティア)』の魔法を扱う事を可能とする『(ことわり)』を生み出した頃はまだ、大魔王ソフィという『超越者』の存在を知らず、レパートの世界で自身に匹敵する『魔力』を持つ者すら現れなかったのだ。


 そしてフルーフ自身が元の世界で最強の大魔王だったからこそ、他の世界に自分以上の強さを持つ者の存在が居るかを確かめたいという欲求が生まれたのである(※しかしあくまでフルーフの本来の目的は、別世界があるのならば、是非とも行ってみたいという願望が第一であり、上記した欲求は単にそれに付随する形ではあるのだが)。


 この時にソフィはある程度の強さを示す『位階領域』が関係しているかもしれないと判断し、次にフルーフに会う時に訊けば解決するだろうと考えたが、フルーフ自身がそんな事を考えて『(ことわり)』を生み出していないとすれば、再びフルーフに尋ねたところで納得の行く解答を得る事は難しいだろう。


 想定外に起こる出来事の要因の多くが、当初に考えていた問題点と全く異なる部分であり、むしろ意識すらしていなかった事が、全ての原因だったという事もあるくらいに『盲点』というのは恐ろしい。


 つまり最初からある程度想定が出来る問題点より、分かったつもりで推し進めていた事の陰に問題が生じていた方が解決が難しく、また相応に時間を要するものなのだ。


 フルーフが定めた『(ことわり)』がどのようなモノであるか、それすらまだよく分かっていないソフィには、発動が出来なかった『概念跳躍(アルム・ノーティア)』の問題の解決は、まだまだ行える段階にはなかったようである。


 …………


 ソフィが件の悩みを抱いていた頃、その悩みの要因の『(ことわり)』を生み出した大魔王が居る『レパート』の世界に、遂にリラリオの大魔王『エグゼ』と、そのリラリオとは全く異なる別世界出身の呪法師『ロプトウス』が、煌聖の教団の残党の魔族の『概念跳躍(アルム・ノーティア)』の魔法によって辿り着くのであった。


「と、到着しました。ここが『レパート』の世界で間違いありません……!」


「ご苦労だった。もう座標は覚えたから、俺達の帰りを待つ必要はないぞ。お前はもう戻っていい」


「は、ははっ! 了解致しました!」


 エグゼに帰っていいと告げられた煌聖の教団の残党の魔族は、これ幸いとばかりにこの世界に着いて直ぐに元の世界へと引き返して行った。


 ロプトウスはそんな両者のやり取りを完全に無視して、きょろきょろと辺りを見回していた。


「……ここは『ダール』のように空が薄灰色というわけでもないが、リラリオのように澄み切った青い空といった印象もないな」


 エグゼの言葉にようやく辺りを見回していたロプトウスも反応し、視線をエグゼに合わせる。


「世界全体に『魔力』が満ちているからだろうな。個々からはそこまで大きな魔力を感じないが、至る所から当たり前のように『魔力』が感じられている。ここまで広範囲から魔力が感じられる程の世界は初めてだ」


 ロプトウスが少し驚いた様子でそう告げると、直ぐにエグゼも口を開いた。


「ふんっ、リラリオの世界も我々が居た頃は同じようなモノだったぞ」


 この世界と比較されたと感じたエグゼは、不満そうにそう告げるのだった。


「気に障ったか? それなら悪かったな、別にそういうつもりで言ったわけじゃない。これほどに『魔』に満ちた世界を支配しているのが呪法師なのだと考えて、少し気分が高揚していると言いたかったんだ」


 そう言って呪法師『ロプトウス』は、期待に胸を膨らませて笑みを浮かべるのだった。


「確かに何処を感知しても、そこそこに『魔力』を持つ者ばかりだな。町や大陸規模ではなく、このように世界全体がというのは……少しばかり信じ難いな」


 この相性の悪い二人が口を揃えて同じ言葉を告げる程には、レパートの世界は『魔』に精通する世界だという事なのだろう。


「さて、いつまでもレキ様を待たせるわけにはいかない。さっさと『フルーフ』が居る場所を探すぞ」


「……ああ。東の方角のそう遠くない場所に歪な『魔力』の流れを感じる。どうやら『影響付与』の類の『結界』が張り巡らせられているようだ」


「存在を隠そうとしているようだが、逆に怪しく感じられるな。ひとまずそこへ向かうとしよう」


「そうしよう」


 次の瞬間、エグゼとロプトウスの両者は同時にその場から姿を消した。


 否、その場から消えたのではなく、転移したかと錯覚を覚える程の速度で二体の魔族は、移動を行ったのである。


 ――こうして大魔王レキの配下達が『レパート』の世界に現れた事がきっかけで、この世界に未曾有の危機が訪れるのであった


 ……

 ……

 ……

『ブックマークの登録』や『いいね』また、ページの一番下から『評価点』を付けていただけると作者のモチベーションが上がります。宜しければお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。