第6話 雪の夜に思い出を待つ
その日は雪が降っていた。
シャルンの店の中ではストーブを点けている。
先日、奥さんから依頼された品のリメイクを次の日には取り掛かり、クリスマスイブの今日、漸く仕上がった。
シャルン「うん、こんな感じかな」
自分でもかなり納得のいく出来栄えだった。
その仕上がったドレスにハンガーを通してハンガーラックに掛けた。
シャルンは大きく伸びをした。
シャルン「ああ、頑張っちゃったな」
窓の外を見ると、まだ雪が降っていて、結構積もっている。
シャルンは店の中にある鋳鉄製のストーブにシャベルで石炭を足した。
暖かい店の中にずっと居て、強い眠気に襲われていた。
しかし、ストーブの火を消すには気が引ける。
そう思いながら作業台の椅子に座り、机の上にある金色の缶の中から、チョコレートを一粒取り出し、口に放り込んだ。
先程、郵便物が店に届き、その中身だった。
送り主は修道院の院長からだった。
修道院内で修道女達の手により、製造販売している商品の一つだ。
毎年クリスマスの時期に、院長の厚意で修道女に贈られる物だが、シャルンの元にも送られてきた。
シャルンは椅子の背もたれに寄りかかり、ボーっとしながら口の中の味を確かめていた。
シャルンは椅子に座ったまま窓を見た。
シャルン「こんな雪で来られるのかな…」
そしてハンガーに掛かっているドレスを見て思った。
シャルン「どんな思い出なんだろう」




